メキシコ人運転手さんにコーチングされちゃった旅立ちの朝

最近はLAの空港へはUBER(ウーバー)を使って行くようにしています。

どうしても渋滞が避けられないエリアに住んでいるので、いちいちイライラしてしまう相方さんにわずらわされるよりも、多少のお金で平安を買った方が得策と互いに気づき(苦笑)。

彼らはとくに空港周りのベストウエイを知っているし、ま、多少のお話も楽しいものです。

先日、ハワイに行く時に利用したUBERの運転手さんは、メキシコからの移民。

LAのUBERドライバーの何割を占めているのだろうというか、大多数はきっとそうではないかと思われ。

オジサン、と思ったのですが、どうも話を聞いていると、私よりも若そう…。

子どもが3人いて、LAにはもう30年も住んでいてね、空港近くのスーパーで働いているから、ちょうどいいんだよ。

実は孫までいるんだよ。

そんな話もまあ別に驚きもせず。彼らは伝統的に早婚で、子だくさんで。

アメリカが少子化にならないのは、彼らのおかげかも(笑)。いやマジで。

いつもなら、ほんの少しの会話で、あとは静かになるのですが、この方は遠慮なく話し続けます。

「何してるの。どこへ行くの。家族は? へえ、ライフコーチって何やるの? そうだね、お金がすべてじゃないよね。

幸せの助けにはなるけどね。

そうかい、パートナーと24年もね。

結婚は? そうか、そうね、それは人それぞれの選択だからさ」

アメリカで暮らしていると、会ってから10分の間に、こ~んなに深い話を平気でさせられる(笑)。

ものすごい質問能力だし、好奇心だし、無邪気だし、大らかです。

逆に、こちらからも聞いてあげないと失礼でもあったりして。皆、自分のことも話したいのですよね。

そうだ、実は今日は日本で母親と一緒に住んでる妹の誕生日なんだ、と言ったら、いくつになるんだい?と聞いてきて。

彼女の年歳を言ったら、ビックリ仰天。

妹さんがその歳ってことは、あんたはいったいいくつなんだい、失礼じゃなければ、と聞かれて答えると、

危ないから前を向いてください、と注意したくなるほど、後ろを振り返って顔をじっくり見るのです。

フリーウエイで、100キロ以上でてるのだけれど(汗)。

てっきり30代かと思ってましたよ、的に、なんだか突然、話し方のトーンが丁寧に(笑)。

あ、やっぱりオジサン、年下なんだ…

「ちゃんと入ってくるお金があって、仕事があって、家族がいれば、人生はもう満足だよね」

空港に着いたのは、まだ6時半頃。東から太陽が上って眩しい時刻。

わずか30分の乗車時間で、これだけ深い話ができるのか。

ライフコーチのセッションも、もっと密度濃くやらないといかんな、と、「オジサン」の対話力にお勉強をさせていただきました。

UBERのアプリでは、降車後に、評価と共にチップをどうしますか?と聞いてきます。

26ドルの乗車料に、5ドル、10ドル、15ドル、というチップの選択が提示され、真ん中をポチッ。

あげなくてもいいんですけどね。でもやっぱり、ここは気持ちだから。

自分が気持ち良いことに、惜しまずにお金を使うって、大事ですよね。

「それは、あなたがやりたい仕事なんだね?」

オジサンの質問に、ちゃんとうなずけたのが嬉しかった朝。

なんかコーチングを受けたような、爽やかでスッキリした気分で旅立てました。