2015年を「セルフ・アップグレード」元年に

セルフ・アップグレード

「一年の計は元旦にあり」ということで、お正月に今年の目標や願いを定めて、書き留めた人も多いかと思います。

しかし以前にも書いたように、4人に1人は、一週間以内にその存在を忘れて元の日常に戻り、半年もすれば、その数は6割にも達するのだそうです。

せっかく描いた夢や目標を叶えるのは、それほどまでに難しいことなのでしょうか。

「思い描いたような人生を実現する」というテーマとは、自分自身を実験台として、何年も真剣に向き合ってきました。

ありとあらゆる試行錯誤を繰り返しながら、どうしたら行きたい場所に一直線に行けるんだろうと、蛇行を続けて今があります。

ライフコーチという仕事をするようになって、クライアントがある今は、彼らのために自分が身を持って学んだことを伝えていく番です。

思い返してみれば、経営者としての日常は、社員ひとりひとりの「生きがい」や「自己実現」と真剣に向き合う日々でした。

彼らの幸せがどこにあるのかを対話から見出し、業務内容や責任範囲をアジャストしつつ、常に彼らの限界にチャレンジしてきました。

マズローの欲求段階説は、モチベーションの源という観点から見ると、直感的で役立ちます。

人が最終的に求めるのは、承認であり、自己実現であるということ。

人から感謝されること、認められて労われること、そして常に高いレベルのチャレンジに取り組み、より良い自分として成長し続けること。

働くことを通じて得られる生きがいって、結局のところ、「貢献感」と「成長感」にあるのではないだろうか、と僕は感じるようになりました。

もちろん、その前提として、不自由なく食べていけることや、仲間がいて所属の欲求が満たされていることなどがベースにあってのことです。

新しいことを学べた、気付けた、できなかったことができるようになった、気がついたらこんなところまで辿りつけていた。

刻々と移りゆく時間を無為なものとせず、自分自身を向上させるためのものとして有効に使えているという満足感。人間として大きく成長できたという充足感が、我々を難しいことに挑戦させるモチベーションになっていることは間違いありません。

また、人に感謝されることの喜び以上のものは、この世の中になかなかあるものではありません。仕事を通じて、同僚やお客様に感謝していただけたら、自分の努力が人の幸せにつながったことを実感して、至極の幸福感に包まれるのではないでしょうか。

人はみな、ありのままで完璧な存在であると言います。僕もそれを信じています。

だから、ライフコーチのクライアントにも、「自分を変えなさい」とは言いません。社員にもそれは言ったことがありません。

僕がメッセージとして伝えるのは、「より大きなことを実現したいと思うなら、自分を改良せよ」ということです。

過去や現在を否定するのではなく、未来に向けて、夢にふさわしい自分へと楽しみながらアップグレードしていくのです。

パソコンやスマホのOSがバージョンアップを繰り返して時代に対応していくように、我々も自分をアップグレードすれば、可能性は何倍にも広がります。

ハードウエアもソフトウエアも改良して、より高度なことができるようになれば、夢の大きさだって、どんどん広げていくことができるでしょう。

自分が成長すれば、貢献できる人の数も増えていきます。

今の自分を受け入れながら、なりたい自分になれるように、習慣的に自分を改良し続ける。

それを、「セルフ・アップグレード」というキーワードでくくって、これから数日間、連載ブログにしてみたいと思います。

ちょっと長編です(笑)。毎日、少しずつ分割して書きますので、よろしかったらお付き合いください。