仕事ができる人の「しないこと」リスト。もう「いい人」は卒業だ!

会社員をしているクライアントさんとお話していると、その仕事の仕方、間違ってないですか? あるいは、その考え方、ちょっとずれてませんか? という事例にしょっちゅう当たります。

例えば、仕事の充実度を聞きたくて、「仕事はどうですか?」と聞くと、「はい、最近はミスもしていません」という返事が来たり。

「その長時間労働はなんとかならないのですか?」と聞くと、「私がやらなければ、皆が困るので」という返事が来たり。

経営者時代は、場所が海外でもありましたし、新卒もいれば何十年のベテランもいる。

過去の仕事背景も何もかもがてんでバラバラな人材に対して、ある種の「スタンダード」を身につけてもらわないとならない。

そもそも対象となる人材のプールが豊富な土地柄でもなく、さらに贅沢に人を選べる企業でもなかったので、トレーニング方法を工夫する他なかったのです。

仕事の仕方、考え方、ツールの使い方。それらを勉強会などを開いて教える日々。

教えるために、真っ先に自分が学ばねばならなかったので、仕事術系の本や、ライフハック系の情報サイトは、いつもチェック。

その経験は、今のコーチング&コンサルテーションの仕事にも、大いに役立っています。

「何をやるか」よりも「やらないこと」が大事なんだ!

コーチングのセッションでも盛んに出てくる仕事術に関するお話。

どうも考え方がおかしい…という方々に、何をどう整理して話せばいいか?

そんなことを模索している時に、こちらの本に出会いました。

なんということのない表紙、体裁で、ともすれば見過ごされてしまわないのだろうかと思うような本なのですが、Amazonではそういう外観の魅力は逆に伝わりませんので、それが良かったのか、ポチッとオーダー。

本屋さんでは目に入らなかったかもしれないのですが、でも、会えて本当に良かった~と心から思える素晴らしい一冊だったのです。

Amazonのレビューにも書かれていますが、実に的確で、事例も豊富、ひとつひとつが、「そうそう!」と大きくうなづけることばかり。

仕事ができない人、がんばってるのに人から評価されない人は、やっぱり「やらなくていいこと」「やらない方がいいこと」「やってはいけないこと」をきっとやってるんですね。

下手すると、それらを「やらねばならないこと」と勘違いしていて、真逆の頑張り方をして損をしまくっている。

その仕事は「割に合うか、合わないか」

この本で貫かれている思想は、ずばりこれ。そして、これが本当に大事なこと。

その仕事は、「割に合うか、合わないか。」

ーこの視点を持て

「どちらが面白そうか」という大事な判断基準

「先送り」は、何倍もの利息付きでツケが回ってくる

できる人は「行き当たりばったり」の仕事はしない

完璧主義に陥ると、お先は真っ暗である

生産性のない不満は、自分自身を殺す

同書の帯より引用

具体的には、考え方とテクニックという、2つの大きなカテゴリに分けて、45の「しないこと」リストを上げて、詳しく説明しています。

例えば、こんな項目が並んでいます。

これを見るだけで、あ、自分ヤバイ、って思った方、多いのではないでしょうか。

・100点を目指さない

・頼みやすい人、便利屋にならない

・やる気を上げ下げしない

・大差のないことに悩まない

・同僚に遠慮しすぎない

・予定を簡単に動かさない

・打ち合わせに時間をかけない

・メールに時間をかけない

・パソコンを散らかさない

・最後の詰めを怠らない

・仕事を複雑にしない

目次より抜粋

これらの言葉も鋭いのですが、そこで論点にしていることの的確さと言ったらもう、拍手喝采ものです。

ぜひぜひ、2017年の仕事の参考にしていただきたいですね。

そうすると、「楽をして」「もっと評価されて」「仕事生活が充実する」ことにつながるはずです。

生産性、という人生における重要な指標

この本を読みながら、私が思い出していたのは、年末年始におすすめの一冊としてもあげた、ちきりんさんの「自分の時間を取り戻そう」です。

この本も、テーマは「生産性」。

日本人のこれまでの働き方は、世界的に見ても、ひじょうに生産性が低いと評されています。

それは、実際の結果に結びつかない(かもしれない)無駄なこと、余計なことを大切だと勘違いして、時間をかけ過ぎるから。

単にやることを減らすのはもちろんなのですが、その上で、最大限の効果をもたらす、ということが大事。

でないと、なかなか生産性は上がっていきません。

より少ない時間で、より多くのものを生む。

楽で、楽しく。

それを実現するために、がんばる。

それは長時間労働とは真逆だし、早く効率よく動いて、たくさんのことをやろうとするベクトルとも正反対です。

仕事ができる人の「しないこと」リスト は、残念ながらKindle化されていません。

海外の方、今すぐ読みたいよ~という方には、似通ったコンセプトが含まれた、こちらの本がオススメです。

「いい人」をやめるということと、嫌な人になるのとは、違うことなので混同なきよう…

Kindle本は、密かにポイントというものがついて、次回の購入時にディスカウントとして使えます。

ただでさえ紙版よりも安いのに、さらに値引きされているのと一緒。

今日現在では、864円の本に、なんと541ポイントもつくことになっています。62%オフで、一冊323円と同じことです。