断捨離という言葉は、広く知れ渡って、ほぼ一般名称のようになってきましたが、本家本元はベストセラー「断捨離」の著者である「やましたひでこ」さん。
石川県にお住まいで、盛和塾の塾生としてロサンゼルスで開催された塾長例会にご参加されたのをきっかけに、前職で200名を集めて、大盛況のセミナーを開催させていただいたご縁があります。
断捨離は、単なるお片付けではなく、自分と向き合い、自分を改革していくことのできる哲学に近い思想。
20代の初めから、そこに向き合ってきたやましたさんは、無数の相談や悩みに触れる中で、どんどん思想を深め、確立し、磨き上げてこられています。
私も、それ以前から著書を購読し、実践し、大ファンでした。
たいして広くもないクローゼットから、特大ゴミ袋10袋くらいの不要な衣料を捨てられた時には、呆然としたものです。
そんな驚きの体験は、一瞬で人間を変えてしまいます。
視点が変わる。そのことで、世界が違って見える。
断捨離を推し進めている内に、私は仕事も断捨離し、ハワイも断捨離し、ロサンゼルスに移住していました。
それからすぐに、やましたさんとのご縁をいただいたのです。
ご縁をいただいてから、DVDやCDがセットになった断捨離講座の上級クラスまで修了(笑)。
さらに、断捨離に関する知識を深め、クライアントさんにも、ことあるごとに勧めています。
最近、部屋の片付けができない…というクライアントさんがいらっしゃって、これがなかなか強力な事例なもので、私ももう一度、おさらいしなければ、といくつかの関連書籍を再読したり、新に購入したり。
その過程で手に取ったのが、前から関心があった、今回ご紹介する「50歳からラクになる 人生の断捨離」です。
50歳から、とありますが、まさに多くの40代女性クライアントさんが口にする悩みや相談が、満載。
実は、40代の内に読んだ方が身になる本です。
もちろん50歳過ぎてから読んでも、大いに参考になりますので、ご安心を。
年齢など、単なる記号に過ぎませんので、そこに深い意味を持たせるのは止めましょうね。
断捨離とは「新しい自分」に出会うための人生の棚卸し。
主婦向け雑誌に多い、お片付け術を期待して読むと、まったくの期待はずれに合う、やましたさんの本。
それほど、思想がキレキレですし、文章も素敵すぎて、理解できない方もいるようではあります。
ブログみたいな、平たく易しい、ひらがな本ではなく、もっと心を見つめるための、自己啓発本。
まえがきでは、まるで私が書いたかと思うような(笑)、私のコーチングのテーマとぴったり重なる言葉が並びます。
断捨離とは、人生の点検。自分の人生の問い直し。
断捨離とは、モノと向かい合って、自分と向かい合って、自分の人生を取り戻していくプロセス。
断捨離とは「新しい自分」に出会うための人生の棚卸し。
人生の「問い直し」とは、素敵な言葉ですね。
本当にこれで良かったの? この先もこれでいいのね?と、一度、リセットして、無になって、あらためて自分に問いただしてみる。
そのことで、見えてくる、自分だけの「正解」があります。
さあ、あなたも一緒に断捨離をいかがでしょう?
40代から50代は、家族や仕事や自分の体調に変化が訪れる、人生の転換期。
だからこそ、女性にとって(そして男性にとっても)、50代が心浮き立つ人生のステージであることを。
なによりも、自分自身を信頼していくための断捨離を。
第1章では、やましたさんご自身の40代の体験が書かれています。
「私の人生、つまらない」と気づいてしまった瞬間。
そして、「このままで終わるの?」という焦り…
それから、自分を重たく不安にしていた「モノ」「人間関係」「観念」と向き合って、ひとつずつ断ち、捨て、手離していったのです。
「いい人」をやめる。まずは自分を「ごきげん」にする
第三章では、「なぜいい人ほど溜め込んでしまうのか?」というテーマで、いい人からの卒業をうながしています。
人の期待に応えよう、社会の規範に沿って生きよう、皆を不機嫌にしないようにしよう。
まずは、無意識の内に、自分が常に「いい子」であろうとしていることに気づくこと。
その上で、自分が本当に快適になれる選択は何か、という、「自分軸」から、ものごとを見直してみること。
そのためにも、四章の「不安や思い込みから自由になる」ことが重要になってきます。
つい先日も、コーチングの事前質問票がうまく埋められない、というクライアントさんに私が伝えた言葉があるのですが、それがそのまま、見出しになっていました。
「頭で考えず、自分の胸に聞いてみる」
自分軸って、そういうことなんですよね。
でも、皆さん、うまくやろうと、どこかにある「正解」を探して頭で考えてしまいます。
そうじゃない。
自分の胸がプルプルっと振動したら、それが正解。
すべては、自分の中にあるのです。
何が起こっても大丈夫。すべては自分が引き受ける
最終章では、覚悟と勇気を持って、人生のすべてを引き受けること、自分を信頼すれば不安がなくなることなど、このことで、人生のセカンドステージが、いかに楽しく、生きやすいものになるかを説いています。
仕事の不安、ひとりになる不安、お金の不安、健康の不安。
そんなたくさんの見えない不安に怯えていると、心がもっとお金を、もっと仕事を、と外にばかり向かってしまい、なかなか自分の内側と深い対話をするところに向かっていかないケースもあるようです。
だから、そのためにも、まずは断捨離。
モノと向かい合う、という、とてもシンプルで簡単なところから始めてみましょう。
そのことがきっかけになって、どんどん「自分軸」を見つけていくプロセスを歩き始められますし、最も大切な、自分を信頼する、という目標点まで到達できるようになるでしょう。
自分を信頼する、ということは、「何が起きても大丈夫」と心から信じられること。
そうすると、不安って、なくなっていくのです。
どんなことが起きたって、なんとかなる。
挑戦して、失敗したって、また始められる。
そう思えるからこそ、大きな挑戦が何度でもできる。
人生の後半戦(セカンドステージ)に向けて、自分をリセットし、再構築していくために、まさにピッタリの一冊です。
実はこちらの本が必要なクライアントさんも多いです(苦笑)。
またあらためて、こちらについてもまとめましょう。
(注:旦那さんを断捨離する話ではありませんよ・笑)
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