日本在住のクライアントさんとお話していると、そもそもにおいて、「時間が足りない」方がほとんどです。
長時間の通勤時間、長時間労働、おつきあいの飲み会、習い事、家族の面倒、親の介護…。
それらの組み合わせで、何か新しいことを始めたくても、未来の為にリサーチをしたくても、まったく時間が取れない人が多くいます。
でも、これができないと、未来へ向けての新しい動きなど、起こせるはずがないのです。
ではどうするか、というと、結局は、今やっていることを「止める」という、「引き算」を一度しておかないとなりません。
すでにグラスから水が溢れかえっているのに、さらに注ぎ足しても、あふれるばかりで、何も入ってはいきません。
まずは、今グラスに入っている水を、空けなければ、新しい水を入れることは不可能です。
では何を引くのか。
いっそ、先に退職してしまって、それから考える、というのもありますが、ちょっとリスクが大きいですよね。
残業があまりにも激しい場合は、一度、就労時間が短い職場に転職してクッションを置く、というのもなくはないかもしれません。
「今やっていることを止めるなんてことが簡単にできれば苦労はしないですよ~」と言われそうですが、いくつかの違う角度から見直せば、きっと新しいアイディアも出てきます。
今回は、「時間の作り方」について参考になる、4つの質問をご紹介します。
考え方の整理に役立ちますので、ぜひ、今、とくに不満がない方も、やってみてください。
時間創造のための、3つの方法論
まず、時間を創るための前提条件として、次の3つの方法論があるということを覚えておきましょう。
時間(あるいは予定・行動)を断捨離する感覚を持つこと
断捨離とは、ものと向き合って、自分軸で「必要かどうか」を見極めるための、ひとつの考え方です。
あふれかえったものをこれ以上増やさないために、まずは「断つ」。
今あるものから、不要なものを、とにかく「捨てる」。
捨てられない、もしかしたら必要かもという執着から「離れ」て自由になる。
時間についても、これと同じ理論が成り立ちます。
まずは、新しい予定を極力、入れないこと。(断つ)
今やっていることを見直して、「必要ない」ことを止めること。(捨てる)
どうしてもしなくてはいけないのでは?と思っていること、やるべき、と決めてしまっていることを見直して、あえて「止める」。「べき」の執着から解放されること。(離れる)
なかなか言うほど簡単ではなく、ここにすべてが集約されているのですが、またあらためて詳しく話すことにいたします。
人を使うこと
何もかもを自分でやらなくては、と勝手に思っている節がありますが、言い方は悪いですが、人を上手に使うことで、自分の時間を空けることは可能です。
旦那を使う、親を使う、友人を使う。
罪悪感なしに、人に頼む。人を利用する。
どうしても止められないけれど、でも人に頼んでも大丈夫という範囲を、常識にとらわれず、どんどん広げていくことで、思いがけず、時間は作り出せます。
お金で時間を買うこと
プロのサービスを頼むことで、お金を時間で買う、ということが可能なケースもあります。
子どもをベビーシッターに預けて、必ず週に1回、月に2-3回は、平日の夜にデートする、というような、アメリカ人夫婦の努力は、お金を使ってこそ成り立つ話です。
そこまで、強いコミットメントをして、「夫婦関係」を優先させ、フレッシュに保ち、家族の永続的な幸せのために「努力」を尽くして、関係を育んでいるわけです。
時間を創るヒントが続々出てくる4つの質問
上質な質問は、上質な答えを呼んできます。
悩んだり、諦めたりしていないで、まずは自分自身に対して、「どうしたらできるようになるんだろう?」と、無の境地で問いかけをしてみることが、解決の糸口を見つけてくれます。
答えは、常に自分の中にあります。
創意工夫をして、自分の心の奥底と対話をはかってみてください。
質問1 日々の行動の中で、やめてもいいな、と思えることは何ですか?
毎日、あるいは毎週、習慣としてやっていることで、やらなくても誰も死んだりしないこと。困らないかもしれないこと。
小さなことから大きなこと、何でもいいので徹底的に洗い出してください。
時間を無意識に蝕んでいることが、毎日の暮らしの中に、驚くほどあります。
無理やり10個くらい、ひねり出してみましょう。
質問2 やり方を少し変えたら、時間がずいぶん浮くかもと思えることは何ですか?
洗濯物を外に干しているのを、乾燥機を使ったら、時間は大幅に浮きます。
贅沢かもしれないけれど、食器洗浄機を導入したら、自分の手を煩わせずにすみます。
転職して、家の近くの職場に移ったら、通勤時間が大幅に減ります。
そんな風に、今当たり前のようにやっていることも、やり方や、ちょっとした前提条件を変えるだけで、大きな時間を生んでいく可能性があります。
こちらも10個、1とは別に考えてみてください。
質問3.日々、自分が時間を割いているものごとの中で、これは人に頼めるなということはありますか?
自分のわがまま放題で構わないので、相手の都合はおかまいなしにして、10個ひねり出してみてください。
感情は入りませんし、相手の顔色は、この段階でうかがう必要はありません。
100%自分本位になって考えてください。
奥さんだから、お母さんだから、という社会の通例に溺れないで、家庭内での役割分担もゼロベースで考えてみることです。
質問4.お金を払えば、自分の時間を使わずにできるな、と思えることは何ですか?
ワーママを支えるために、忙しく働く人をサポートするために、新しいサービスはどんどんできてます。
「お金は十分にあったとして」という前提でいいので、自由な発想で考えてみることが重要です。
人の目は気にせず、これも100%自分本位で考えてみましょう。
意志を強く持って「NO」ということも必要
時間を創るのだ!と覚悟を決めたなら、思い切って「No」を人に対しても、自分に対しても、言っていかないとなりません。
今までの常識に背を向けて、大いなる罪悪感とも闘わねばなりません。
子育てをしていると、いろんな方がいろんなことを言いますよね。
小さい時くらいずっとついていてあげないと、とか。
自分の勝手な都合で人に預けるなんてとんでもない、とか。
ワーキングママさんの場合は、それに振り回されて、ヘタしたらご主人よりもはるかに仕事で忙しいかもしれなくても、家事や子育てにも完璧を求められて、苦しい思いをしてしまっているかもしれません。
感情ははさんじゃダメですよ、と前置きしたのですが、やはり「私って、なんて自分勝手な母親なんだろう」と責める気持ちが湧いてきてしまうのですね。
私の子どもの頃は、土曜も半日は学校あったし、親はそれで助かっていたと思います。
夏休みの長いアメリカは、必ずサマースクールというのに子どもを参加させて、自分が働けるように都合をつけます。
もちろん、より良いプログラムを選んで、子どもたちの教育に役立つ機会として、参加させるのは当たり前のことです。
限られた選択の中で、最大公約数のWin-Winを願って、心を尽くしていくのは、当然の努力ですよね。
クライアントに伝えるメッセージ
私がいつもしつこいほどクライアントに伝えているのは、このことです。
とあるクライアントに出したメールの文面を、そのままコピペ掲載します。
「コーチングをいくら受けても、毎日の生活習慣を変えていかない限り、あまり変化はないのです。
時間のない人には、勉強もできない。トライアルもできない。考える時間すらない。
としたら、夢へのチャレンジなんて、とんでもないです。
まずは、そこに深くコミットメントを置いて、なんとしてでも自分の時間を作る。
そこにチャレンジしてみませんか?」
「当たり前、と思っていることを疑ってみて、戦略的に手抜きをすることも大事です。
自分がまず第一番目にあること。そこに罪悪感を持たないこと。
自分が幸せじゃないのに、人を幸せになどできません。
自分がどうしたら満たされるのか、まずは自分のことを一番に考えて、ケアしてあげてください。」
「変な我慢は、美徳じゃなくて、すべての元凶になりえます。
今までの常識から解放されて、『やりたいことを実現するにはどうしたら?」』という質問を、常に自分に対して問いただしてみてください。
そして、何でもいいから、小さなことでもいいから、ひとつでも新しいことを始めること。
そのためには、今まで当たり前と思ってきたことを、ひとつやめること。
誰か次第、じゃなくて、『すべては自分次第』であることを実感して、人生の主導権を握ってください。
流されていては何も実現できないです。
この繰り返しが、いつしか、とっても大きな変化を生んでいきます」
行動なくして成長なし。ドラスティックな変化を恐れない
コーチングのクライアントは、セッションにお金を払っているのではありません。
セッションやこういうメールで聞くことを、実際に、行動に移してみて、現実世界からの反応を受けつつ、「生活を変える」 ⇒ 「その結果、自分が成長する」 ⇒ 「成長した自分が、さらに大きなことに挑戦する」 ⇒ 「そして、その結果、コーチングを受ける前よりも、とんでもなく成長し、大きくなり、可能性が広がり、びっくりするほど夢が叶って、
思い通りの人生が送れているようになる」
コーチングの価値とは、そういう壮大なものなわけです。
その後の収入は、今よりも何倍にもなっている可能性があります。
生きる満足度は100倍にもなって、比べられなほど充実しているはずです。
今と、その状態の「差」に、コーチングの価値、フィーの意味があります。
単なるセッション代ではないのです。
セッションとセッションの間、何もできないのであれば、結果もそれなりです。
そこを十分に理解して、投資効果を最大限にするために、試行錯誤して戦略的に時間を作って、「自分のための投資」として、その時間を有効利用する、ということをぜひ覚悟して、コミットした方だけが、成果を楽しむことができます。
コーチングの効果は、未来永劫、ずっと続きます。
生き方、考え方を、実体験から学ばせてくれる、自分の中にすでにある答えを引き出して、答えの見つけ方を学ばせてくれる体験です。
鍵は「行動」です。
完璧主義は、どれもを中途半端にするかもしれません。
思い切った行動の断捨離は、瞬間、いろんな歪みを生むかもしれませんが、ドラスティックな変化を恐れずに、試行錯誤を始めてみましょう。
★時間に対する意識を変えることが、未来を変える秘訣です。まずはこんな本の読書が楽しめる時間を創り出しましょう。読んでる人は学んでいます。学んでいる人は、伸びています。
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