マイケル・フェルプスは自殺寸前まで追い込まれていた
オリンピック史上最多のメダル数を誇るマイケル・フェルプス選手が、さらにまたメダルを積み上げて、栄光を手にして引退宣言をしましたね。
引退宣言は、ロンドンの直後にもしていたのですが、今回は取り消しての再起。
でも、彼にとっては、この再起は、単なるアスリートとしての挑戦だけではない、重要な意味があったのです。
今、アメリカで話題になっているのは、彼が実は「自殺願望」まで抱えていたほどに悩み、苦しんでいた過去があった、ということ。
それは栄光を手にした後の話。
酒酔い運転で捕まったり、大麻でやっている姿がリークされたり。
それでもロンドンまでは、なんとか目標を定めて頑張っていたようですが、その後は、糸の切れた凧のように、生きる意味を見失い、一時は13キロも太ったりしたそうです。
そして、リオを目指してカムバックする、生活も見直すから、と約束した直後に、再び酒酔い+スピードオーバーでの逮捕。
これには本人もショックで、自殺を考えたこともあったとか。
自らリハビリセンターに入り、立ち直るために、何もかもを捨てて望んだ数ヶ月。
マイケル・フェルプスを救った「人生を導く5つの目的」
そんな時、友人であるフットボール選手から勧められて施設内で繰り返し読んだのが、この本、「人生を導く5つの目的―自分らしく生きるための40章」でした。
原題は、The Purpose Driven Life。
ここでいう目的とは、目の前のことというよりも、人生のミッションとでも言うような大きな話で、大きくは5つの目的に分けて説明されています。
日本語版はこちらです。
世界で1500万部売れた、ということですが、大きな話題になっているので、これからまたさらに部数を伸ばすのでしょう。
残念ながらKindle版がなかったので、すぐに手にしてみたかった私は、原書をチェック。
すると、なぜかアマゾンのアメリカ版よりも、日本版で洋書扱いになっているのをダウンロードした方が、はるかに安いのでした。
なぜ…?(笑)
ちなみに、アメリカ版Kindleバージョンは、$9.99とペーパーバック版と一緒。
でも、日本で洋書としてのKindleバージョンだと、同じものなのに、今朝はタイムセールの対象になっていて、通常価格1420円のところ、なんと500円!
ということで、日本のアマゾンからダウンロードしました。
マイケル・フェルプスの蘇生と進化を描くビデオが大人気
アメリカでは、彼のここ数年と、見事な「人間としてのカムバック」について美しくまとめたこちらのビデオも話題になっていて、YouTubeでは10日間で200万近いアクセスがありました。
英語の字幕も出せるので、ぜひご覧になってみると良いかと思います。
彼の苦悩、苦闘が十分に描かれていて、感動的です。
今回の活躍が、まったく違う印象を持って見えてきます。
結局のところ、成功とは、『マインドセット」なのですね。
心を整えることの重要さ、心の成長の重要さが、しみじみと伝わるビデオです。
宗教用語はあえて気にせず。背後にある意図から学ぶ
「人生を導く5つの目的―自分らしく生きるための40章」は、もともとはクリスチャンのために書かれた本であり、だから「神(God)」という言葉が各章に散りばめられています。
いきなり、「すべては神から始まる」と言われたり、目的のひとつが「あなたは神を喜ばせるために造られた」とか言われると、宗教的すぎて、引いてしまう人もいるかもしれません。
そもそも、意味が通じにくい部分はあります。クリスチャン以外の人には、どうしても腹に落ちにくいですよね。
が、誤解を恐れず言うならば、ここで書かれている神、という言葉は、都合の良いように言葉を入れ替えてしまっても良いのではないかと思います。
スピリチュアル系でよく使われる、宇宙の意志とか、ユニバースとか、ハイヤーセルフ(Higher Self)とかでもいいですし。
さっぱり淡白に「自然」「世界」という言葉でもいいのではないか、とも思います。
とにかく、なんだかわからないけれど、理解を超えた、大きな大きな存在、というものをイメージできれば、それでOKです。
ここで、神? 宗教の話? うわー、怖い、気持ち悪い、洗脳~、とか言って、読まない選択をするのが、一番、損なことです。
学びは、あらゆるところから得られます。
どん底から這い上がって、ボロボロの状態から再びメダルを5個、銀メダルを1個、獲得するまでに蘇生するのを助けた一冊です。
全世界で熱心に読まれ続けている本だし、若い世代に合わせて、ちゃんとアップデートもされているので(原書は)、何が書いてあるんだろう?と、私など、興味津々でした。
まだパラパラと前半に目を通しただけですが、とても簡単な英語で、誰にでもわかりやすく書かれています。
真理というのは、往々にして平易な表現で語り尽くされ、それゆえに、するっと意識の表層を上滑りしがちです。
が、ゆっくりと、噛みしめるごとく読むことで、深く浸透していきます。
章のタイトルをいくつか抜き書きしてみると、このような言葉が並んでいます。
コーチとして、とても重要な一冊に巡り会えたと喜んでいます。
- あなたの人生を動かしているものは何か
- 人生は一時的な務めである
- 共同体(コミュニティ)を育てる
- 壊れた関係を修復する
- 困難によって生まれ変わる
- 与えられた使命を受け入れる
- あなたは使命のために造られた
- あなたのライフメッセージを共有する
- 目的を持って生きる
夏休み中の方も、人生をゆっくりと見つめなおす良いチャンスです。
マインドを整えるためにも、「自分らしく生きる」ためにも、ぜひマイケル・フェルプス選手にならって、読んでみましょう。