他の季節にはまったく気が付かないのに、ある瞬間、美しい花をつけて、その彩りで通る人を楽しませてくれる木々がある。桜もそう。シャワーツリーもハワイではそんな存在だった。そして、この写真のジャカランダもそうで、今、ロサンゼルスではあちこちで咲いている。
なんとも言えない柔らかい紫の色彩が美しく、他にあまり高い場所に咲く花としては見かけないせいか、ひじょうに目立つ。桜のように、この花も寿命がとても短い。今はもう散り時で、舗道は一面、淡い紫の絨毯になっていた。iPhoneを持って走りに出なかったことを心から後悔…。明日はスイミングの日なので明後日にでもまた通ってみよう。
色合いとしては、まさにラベンダーが近いかもしれない。でもラベンダーの花は実はとても小さくて、よっぽど密集していないと絨毯みたいには見えなかったりする。
ハワイでは、マウイ島のハレアカラに登る途中の町、クラで見かけることがあった。近くにはラベンダー園もあったりで、この季節は紫づいている。オアフ島ではミリラニのスコーフィールドという軍の施設脇にズラッと並んで咲いていた。ノースショアへの行き帰り、その光景を見るのが大好きだったなあと、ほんの少し、チクっと痛む心とともに思い出す。
ハワイのピアニストの友人が、初めてオリジナルのアルバムを作って発表した時のタイトルが「ジャカランダ」だった。本人も存在を忘れているかもしれないけれど、このページで少しだけ視聴できるようだ。(マイスペースって、 サービスとしてまだ残ってるんだ…と変なところで感心。)
そういえば、彼女との出会いもこのアルバムがきっかけだったんだ。おつきあいのあった不動産会社さんが友人がCDを出したので宣伝してあげて~と唐突に彼女を連れてきたんだっけ。2006年のことだったんだな、とつい遠い目で懐かしんでしまう。