「ゴールデンウイークは自宅で未来について考えます」人と違うことをする勇気が違う結果を生む

鯉のぼり

日本は、ゴールデンウイークの終盤ですね。

天候不順の中、行楽にいそしむ皆さんの姿を、遠くロサンゼルスから眺めています。

混む場所も、並ぶことも大嫌いなので、昔から、私はゴールデンウイークに人が行く場所に行ったことがなくて、じゃあ一体何をしていたのだろう、と考えるのですが、遠い昔過ぎて何も思い出せません(苦笑)。

29歳。バブル期。GWの貴重な旅の思い出

29歳のときだったか、外資系広告代理店に努めていたのですが、アメリカ人の社長がGW1週間くらい前になって突然、10連休にする、と発表したことがありました。

それまでカレンダー通りと思っていた私たちは、喜んでいいやら、何をして過ごそうかと途方にくれるやら、中途半端な態度で受け取めていたように思います。

そんな突然言われても、旅行に行くにも、その時期から取れるプランなどなし。そもそも高い。時はバブルですからね。

そこで、年若いバックパッカーの友人が発案したのが、新幹線の自由席で早朝に博多に行き、夕方発の釜山行きフェリーに乗る。

そして、GWなど関係のない釜山から、ソウル~バンコク行きの飛行機を手に入れて、タイで遊び、帰りはバンコク~ソウル~成田と帰ってくればいい、というプランでした。

私も若かったのと、海外旅行が大好きだったのとで、ワクワクしながら、その案をためしてみることにしました。クレジットカードでできる旅行、ということも、現金を持っていなかった自分には魅力でした。(ないなら遊ぶな、という感じですが・汗)

新幹線は無事に並んで座って乗れました。フェリーもたぶん友人が予約してくれていたか何かで、スムーズに乗れました。

出港からわずか5−6時間。目の前になんだか明かりが見えます。まだ深夜にもならない時間に、船は釜山に着いていたのです。ただ、税関やら移民局やらが朝にならないと開かないので、一晩、フェリーの中で眠ります。動くホテルですね。

そして、無事、釜山の旅行会社に飛び込んで、ソウル~バンコク~ソウル~成田の飛行機を手に入れました。確か、6万円もしなかったと思います。

日本起点で買っていたら、GWなので、その2倍はしたことでしょう。ヘタしたら3倍。時はバブルですからね。

その後も、ホテルの予約など事前に一切ないのに、ソウル、バンコク、パタヤ、プーケットと遊びまわりました。

バックパッカーならではの奇抜なアイディアで、不潔で不便な思いはせずに、十分、旅を楽しませてもらいました。そんな旅だからなのか、現地の人や、似たようなことをしている日本人旅行客との触れ合いもあったりしました。

10日間くらい遊んでいたのですが、新幹線、フェリー、ホテルなどを入れても、15万円も使わなかったでしょう。

「方法はひと通りではない」「自分の頭で考えることの大切さ」「常識は疑え」などということを教えてもらった貴重な体験でした。

「ゴールデンウイークは家で自分と向き合う」という贅沢

クライアントのひとりと、ちょうどGW直前にセッションがありまして、彼女に連休はどうするの?と尋ねました。

ひとりもので、現在、とくにつきあっている人もいないことを「幸い」と考えて、読みたかった本を読み、未来についてじっくりと考える時間として有効に使う、と即答されました。

思わず素晴らしい~、と感激。

皆が皆、同じ時に働き、同じ時に休むのが「心地良い」社会でもあると思いますし、国民性なのだと思います。

赤信号、皆で渡れば怖くない、の国ですからね(笑)。

そんな中で、「ひとりで過ごす」ことって、なかなか勇気もいるんじゃないかなあとも思ったりして、彼女の本気度にエールの拍手を贈りたい気持ちでした。’

人と同じことだけをしていたら、同じ結果しか生まれない。

違う未来を望むなら、今、違う選択をしなくてはならない。

切羽詰まった感などまったくない彼女ではありますが、そんな静かな決意を感じました。

内向型で引きこもり系な自分にとっては、そんな休日は、まさに憧れ、贅沢の極みです。

というと、根暗、とか非難された時代に育ったので、無理に出かけたりして、余計、鬱屈した願望が溜まって、50過ぎて爆発。

今、やっと実現して、引きこもり生活を満喫中です(笑)。

平日の空いている時に出かけて、週末の混んだ時には家にいる。

いや、別に週末に行きたければ、行っても構わない。スケジュールなんて、いかようにも自分で変えられる。

それが、自分には贅沢かなあ。

まったくもって、贅沢の概念は、人それぞれですね。