何かを志し、それに向けてモチベーションを高く掲げて動き出すと、いろいろな障害が立ちはだかってくることがあります。
外的要因の中でも、最もややこしいのが、周囲の人の存在です。
手放しで夢を応援してくれる人は良いのですが、必ずと言ってよいほど、反対する人がいるのも事実。
先日も、東京のセミナーでご質問をされた方がいらっしゃいました。
「相談をすると、回りの人が反対をするのですが、その度に、やはり自信をなくしてモチベーションが下がってしまいます。どうしたら良いでしょう?」
そういう経験、どなたにもあるかと思います。
私は、もともとがとてもわがままな性格らしく(汗)、やりたいことを反対されたり、阻害されたりすると、激しく憤りを感じてしまうタイプのようです。なので、人に相談する、という習慣がないまま、大人になりました。
親に言ってはみたけど、聞いてもらえない、理解、賛同してもらえない、ということが、積み重った結果なのかもしれません。
その後の人生は、すべてが「事後報告」となりました(苦笑)。
自分は本質的に多分、リスクテイカーなところがあるようだ、と最近、気付き始めてはいますが(53歳にしてやっと!)、親はそもそもが慎重派。しかも、子どものこととなれば、その何倍にも安全なアドバイスをしたくなるものなのだと思います。
そういうネイチャー(性質)が読み取れていなかった子どもの頃は、なんでやりたいことをことごとく反対されるのか意味が分からず。
愛されてないと勘違いして悲しくなったり、臆病な人たちだと蔑んでみたりもしたものです。
でも今は、それらは無条件の愛情から来る「保護」の本能であり、彼らなりに精一杯のアドバイスだったのだと分かります。
52歳になって、独立、という時も、そうでした。さすがにこの時は、親には相談などしていませんが、周囲に「報告」という形で話はしました。
ずっと一緒に働いてきた有能な方たちでさえ、そんなビジネスは成り立たない、そういうことに、そんなお金を払うお客などいるはずがない、と心配をしてくださいました。
あれぇ、自分はもっとすごいお金を払ったりしちゃったけどなあ……と、心の中で苦笑いしたものです。
一瞬、くじけそうになるわけですが、でも、やってみないと本当のところなど、わからない。
この分野の、この事業を、この人間がやる、ということにおいては、彼らはエキスパートでもなく、ましてや「潜在顧客」ですらないのです。
だから、そのアドバイスも、彼らの知っていることや、彼らが経験してきたことの範囲内で行う限定的なものなわけですね。
心配してくれる気持ちはありがたく受け止めるけれども、言ってくださっていることなどは、「気にしてはいけない」と思いました。
万国共通の「ドリームキラー」
実際、そんな話は世の中にあふれていて、たくさんの書籍にも書かれています。
そういう反対する人や、心配する人、マイナスのアドバイスをする人たちのことを総称して「ドリームキラー」と呼んでいるようです。
温かい心遣いはともかくとして、新しいステップを踏みだそうとする人たちの気を削いでしまうという意味で、確かにその通りかもしれません。
配偶者や親、兄妹、親戚、友人、同僚、上司、部下など、ありとあらゆるところに、そのようなドリームキラーは隠れています。
あなたの身の回りの5人の平均値があなた自身なのだ、ということを良く言います。
あなたは今、それなりに居心地の良い世界にいて、それは回りの皆にとっても同じこと。
でも、夢を見て、次のステップを踏みだそうというあなたは、その居心地の良い世界から抜け出ようとしているとも言えます。
その世界の外のことですから、当然、彼らには理解が難しい場合も多いですし、自分の知らない世界に行ってほしくないから、引き止めたくもなります。
だから、無意識の内に、やらないように仕向ける、ということもあるようです。
周囲との調和を重んじる日本のような文化においては、夢を見るのも、それに向けて一歩を踏み出すのもたいへんですね。
「出る杭は打たれる」という風潮(あえて文化、とは言いたくないのですが)も、なくなってほしいもののひとつです。
ロサンゼルスで社長をしていた会社では、「弊社は出る杭を大歓迎します!」と社員に宣言していました・笑。
ドリームキラーへの対処法
さて、私が考えるドリームキラーの対処法。もし簡単に3つあげるとしたら、こんな感じです。
1.心配してくれていることに素直に感謝する
2.そうだねえ、その通り、と同意して反論しない
3.結果として、無視する(笑)
あまりにも、のれんに腕押し状態が続けば、相手もつまらなくて、それ以上、言わなくなりますよね。
大前提としては、「接触をできるだけ避ける」という特効薬もあります。会わなければ、聞きたくない言葉を聞くこともありませんから。
あとはもう、自分を信じてやってみましょう。
そもそも、ドリームキラーが現れた、ということは、あなたが「次のステージに上がろうとしている」証拠だと思って良いのではないでしょうか。
だからこそ、「今」のステージにいる人たちには見えないものが見えているわけです。
ステージが変われば、付き合う相手も変わります。それは、残念ですが、仕方のない事実。あなたを待っているお客様のことを考えて、前に前に、突き進んでいきましょう。
ちょっとくらい、うまくいかなくても、軌道修正を繰り返し、挑戦し続けることが大事です。
やり続けている限り、「失敗」はありませんからね! 挑戦そのものが、楽しく、ワクワクする体験だし、幸せ、そのもののはずです。
さ、一緒に、がんばりましょう~