父の見舞いやら、イベントやら、葬儀のために、7月は3分の1以上、日本で滞在をしておりました。6月も結構、実はいたのですが、ホテルに缶詰状態でいたものですから、何だか日本にいた、という感覚が薄かったのです。
やっぱり自宅で過ごすと、全然違うんですね、暮らす感覚というものが。自分が、実は旅行好き、というよりも、暮らす感覚で場所移動する、っていうことが好きなタイプであることを通関します。「家」が大事です。
日本の実家では、梅雨が明けて、暑くなった中で、家の中を徹底的に断捨離し始めたり、でもアッという間に疲れてへばったり(爆)、ベランダに再びゴミ袋が乱立し、ご近所様の分のスペースを気にしつつ、何度かに分けて燃えないごみを出していました。
ちょうど、公団住宅さんが数年に一度の大テコ入れをしている最中で、3カ月に渡って黒い幕で全体が覆われておりました。
ベランダの徹底塗装をしたり、階段の表面を張り替えたり、ものすごい大掛かりな工事が行われていましたが、その仕上げにドアをつけかえる、という工事がスタート。
40年前に造られたドアの鍵は、とても開けやすく、何をどうしてもダメらしく、いよいよ「ドアごと付替え」ということになったそうです。
思い鉄の扉が外されて、すっかり軽くて、デザインが素敵な、高級マンション風なドアに変身しました。
鍵も電子キーで、三箇所についていて、徹底しています。年寄りも住んでいる家なので、40年ぶりの新しい鍵への対応がスローではありますが(笑)、より安全になり、嬉しい限りです。
がしゃーんとものすごい音がして締まっていたのが、すすっと静かに締まるようにもなりました。夜、遅くに帰っても、これで安心。
その工事も、朝、伝えに来た通りの時間に来て、1時間ほどで、ささっと鉄の大きな扉を入れ替えて行きました。
さすが、日本。何とも効率的で素晴らしい動きに感動です。
葬儀の手配やら仏壇のことやらも、家族であれこれと手探りしましたが、いやいや、日本の皆様は「段取り」がやはり素晴らし過ぎです。
営業さんは、ちょっとフライング気味なアグレッシブさで、後に消費者センターさんに間に入っていただいて、事なきを得たのですが、コーディネーターさんをはじめ、式場の掛かりの方々は、もう本当に頭の下がるほどの献身ぶり+確実な動き。
日本って、「想定外」のことが本当に少ないんですよね。
期待通りのことが、期待通りに行われる。それは、日本にいる限り、とっても良いこと。
(海外ではそうはいかないところがほとんどなので、いやでも想定外の事態に対応するスキルが鍛えられます。)
千葉市にひとつしかない、という火葬場も、それほど忙しい時期ではない、と言いつつも、9つある焼き場が常に埋まっているのを、他の家族とかち合わないように、ずらしながら順々に厳かに進み、お見事、という他ありません。
マイクロバスでたくさんの方がいらしているご家族もあるのに、うるさい、とか、邪魔、とか、プライバシーがない、とか、そんな思いは一度も抱くことがありませんからね。
1時間半おきくらいのスパンで、家族がどんどん入れ替わり、故人との最後のお別れの儀式が執り行われておりました。
今回の事態は予想されていたことなので、昨年秋に、喪服にもなる黒いスーツを買ってありました。でも、予想していなかったのは、その時は薄く軽く思えたスーツが、真夏にはとうてい着ることのできないスリーシーズンものだった、ということです。
この厚さのをさすがに猛暑の中で着るのは無理、と悟り、駅前のAEONに行ってみても、一度しか着ないかもしれないものに、これだけのお金は…という値段のものばかり。しかも、お直しに時間もかかりそうです。
レンタルもありますよ、と式場から言われていたのですが、それも結構なお値段そうだったので、ネットで調べてみました。
そしたら、ある、ある!
1万円以下で揃うフルセットが、宅配で翌日届くサービス。いくつもあるではありませんか。
さすが、日本…(感動)。
ロサンゼルスを発つ直前に目星をつけておいた京都の会社にオーダーし、日本に到着した翌朝には、もう自宅に届きました。
そのスピード感が、なんとも素晴らしい。そして、予想以上のクオリティで驚きました。
夏用、とあえて銘打った礼服のレンタルサービス。質の良さそうなお店で、5800円で、靴から靴下からシャツからベルト、タイ、上下服すべて込み。
しかも、関東ならば翌日のお届け確約。
しかも、送料、返送料、込み。
し、か、も。口コミを入れるならば、さらに500円引き!
その中身が上の写真なのですが、シャツなんか、新品です。タイも靴下も新品。靴下は返送不要。
返送の手間も、しっかりと気遣いがされていて、しっかりとしたシールで閉じられる返送用バッグが入っていて、宅配の着払い伝票も、差出人の分まで手書きで記入済み。
しかも、郵パックと佐川急便と、ふたつの伝票が入っていて、どっちで送っても良いのです。
お寺に納骨した日は、曇で直射日光はなかったものの、お経を読むお坊さんも、ビーズのような汗がしたたり落ちる蒸し暑さ。
自分も、ジャケットの下のシャツは、ペタペタに張り付いておりました。でも、これが夏用のすけすけのジャケットじゃなかったら、と思うとぞっとします。
だから、ものすごく助かりました。口コミも、これでもか~という位に、思いっきり感謝の気持ちを込めて書かせていただきました。
もちろん、ですが、どなたにでもおすすめできる、素晴らしいサービスです。
ものすごく、ありがたいサービスで、感謝感激する反面、でも、本当に余計なお世話ですが、心配にもなります。
同じサービスも、その倍の値段で提供している会社もあります。そして、それは、決して法外な値段とは思いません。買うよりは、やっぱり安いですからね。
もちろん、買う立場としては、安いにこしたことはないのですが、ちょっと申し訳ないくらいに安すぎないか、と、余計なお世話ですが気になってしまいました。
儲けはきっちりと出ているのかな…? あと1000円、2000円、値上げしても、皆、買うと思いますけどね~。競争なのかな、やっぱり。
日本は人口が減って市場が厳しい状況はあるかと思います。
その中で、皆が過当競争を展開中。ものによっては、え、これがこの値段で?と目を疑うものもたくさんあります。
クオリティが良いのは当たり前。それはそのままで、値段だけどんどん安くなる。100円で済んでしまうものも、正直、多数ありますよね。
でも、そのつけはどこにくるのでしょう…?
ブラック企業、と呼ばれるような会社がたくさんあることが露呈され、働く人が生きる歓びを見いだせない環境があったりもします。
朝も昼も夜も、回転し続けなければ生活ができないような、そんな自転車操業のビジネスは、忙しいばかりで実りが少ない。
忙しい、は心を失くす、と書きます。
おもてなしの心で奉仕していることが、結果、忙しさばかり生んで、心をないがしろにしているのだとしたら、残念なことです。
こんなに素晴らしい仕事をする人たちが報われない社会では、心が摩耗し、いつしか、疲弊してしまいそうです。
「自分の商品やサービスに自信を持って、他より思い切って高い値段をつける」
今こそ、プライドを持って、それに挑んでも良いのではないでしょうか。
「値決めは経営」
稲盛和夫氏の盛和塾でもそう教わります。
ぎりぎりの高い値段をつけて、高収益の筋肉体質を確保することが目的です。
利益の薄いビジネスは、いざというときの体力がもなく、未来に投資することもできず。長期的に勝ち続けることが不可能です。
では、高い値段をつけつつ、きちんと売れる利益率の高いビジネスをするには、何をすればいいのでしょうか?
もっとやる?
もっと提供する?
それは、Noですよね。もっと、もっと、が答えだったら、高くしても、あまり意味がありません。
答えは、「どう違うのか」に求めないといけないのだろうと思います。言い換えれば、「どう他よりも優れているのか」。
ここでしか手に入らないサービス。高くても、ほしい、と思っていただけるモノ。
自ら市場を作り出し、他に競争がいない。だからこそ、自由に価格を決めていける。まさに「ブルーオーシャン戦略」です。
クライアントさんとは、そんなビジネス戦略のお話をすることが多いです。
ライフ、の中の、とても大きな部分を占める「仕事」、そして「お金」。
幅広く「ライフ全体」を考えるライフコーチセッションを基本とし、その中で、ビジネスやマーケティングにフォーカスを当てる。
そんなスタイルが主流です。
マーケティング・コンサルテーションについては、こちらをご参照ください。
この内容を、ライフコーチに組み込んだコンビネーションサービスなども、とても一般的です。