日曜の朝は車が劇的に少なくて、瞬間ではありますが、ロサンゼルスの都会エリアも静かになります。そんな時こそ、ランニング。
ビーチ沿いと違って、住民も比較的、活動開始時間が遅いみたいで、7時台はとにかく閑散としてありがたいのです。なんてことを思っている自分。スペースがもっとほしい、なんて願っている自分。あれ、都会に住みたくて、ここに引っ越して来たはずなのに、なんだよ、って、それっておかしいじゃん、と自分でツッコミ入れたりしながら走ってました。
人が多いのはいいんだけど、車が多いのはちょっと不便だし、空気が汚れるし、うるさいし、危ないし、嫌なんですよ。それだけ。歩いて暮らせる場所になればいいのにってことだと思います。
LAマラソンから4カ月半が過ぎ、トライアスロンに切り替えていたことから、走るのはずっと10キロが最長。でもそろそろ本格的にまたランナーに戻ろうと思い、久しぶりに10マイル(16キロ)に挑戦してみました。ゆっくりペースでサンタモニカ通りの公園沿いを気持よく走ります。凝り固まっていた身体も、だんだんと芯から温まってほぐれてきて、快調にスピードが出そうになるのをあえて抑えてゆっくり走るのって、快感…。まるで散歩感覚で、身体がポカポカで半身浴みたいで。
ゆっくり走ると、いろんなものが目に飛び込んできます。ケースにしまっていたiPhoneを思わず取り出して、撮影大会みたいになってきました。
何だか良い匂いが漂ってきた…と思ったら、日曜朝恒例のファーマーズ・マーケットが行われていました。8時スタートで、すでにお客さんが入っています。今日はどんより曇り空で、かえって涼しくてちょうど良い。湿気は若干、感じますけど、でもそれって、日本の人が来たら「カラッカラに乾いてますね!」って言ってもらえる程度の微妙なオシメリ。可愛いものです。LAは逆にもっとウエットさがほしい。潤いに飢えています。
ファーマーズマーケットは、今、とても良い時期です。地元の農家が作っている果物や野菜が豊富に出ていて、ネクタリン、チェリー、りんご、桃、あんず、いろんなものの掛けあわせ等々、たくさん味見もさせてもらって、思わわぬエネルギー補給。いちごも、その他のベリー類もたっくさん。見ているだけで幸せ気分になります。
ファーマーズ・マーケットでは、案外「オーガニック」って表記しているところは少ないものです。でもそれは農薬バリバリ撒いてますということではなくて、無駄にお金がかかり、プロセスだけが面倒な「オーガニックという称号を使うための許可の申請」をしていないから、というだけのことだったりします。時折、No Sprayという言い方をしているところもあり。All Naturalという言い方をしているところもあり。皆、工夫しています。
上の看板は、チキンの餌の話しをしています。コーンも大豆もグルテンも遺伝子組換えものも、ホルモン剤も抗生物質も、何も与えてませんって。すごいね。No GMOっていう時点で、すでにたいがいのコーンと大豆はダメですからね。
全体に、価格ははっきり言って安くありません。Whole Foodsとかの方が安いものもある。Trader Joe’s は軽く圧勝。だけど、そこは地球というコミュニティをサポートする意味で、大らかに考えないといけないと思っています。農家が直接こうやって商売できて、それで彼らのビジネスが良い循環に入って、彼ら自身も潤うならば、また良い物を作ろうと、良いサイクルに入れる。
食のトレーサビリティがきちんと守れることの大切さは、性懲りもないチキンナゲットの問題で知らされるまでもないこと。丁寧に作られた作物が高くなってしまうのは、ある程度、仕方がないと理解し、成熟した大人の僕らは良い物を腹八分目に食べることに幸せを感じていれば良いではありませんか。
ファーマーズ・マーケットで買うのは、新鮮だからということもあるかもしれませんが、安いからである必要はない。普段の値段で買うことで、生産者が直接売ることのメリットが初めて生まれます。そこであえてふんだんにお金を使ってあげることで、彼らの活動のサポートになるわけです。今日はあえて車でまた戻って、ケールやいちごやトマトを購入してきました。ささやかですが、できることから少しずつ。
ビバリーヒルズを離れて、メルローズ通りを走っていると、ここでもファーマーズ・マーケットが行われていました。↓ ここは市としては、すでにWest Hollywoodになるようですが、名前は「Melrose Place Farmers Market」。
多少、年齢を行った方で、20~25年前にアメリカにいた方、あるいは日本でも海外ドラマファンだったりすると、一世を風靡したドラマ「メルローズ・プレイス」をご存知かもしれません。僕は…大好きでした。日本にいる時から、Wowowで夢中になってみていました。もちろん移住してからも。
それを認めることは、かなり恥ずかしいこととされていたりもして、コメディの題材になったりもしたものです。それはそれは、とんでもないドラマだったのです。スカパーで再放送していたから、むしろピタッと聞かなくなったアメリカよりも、日本の海外ドラマファンの方がご存知かもしれないですね。
自分が今、その舞台となった場所でジョギングなんかしちゃってるということが信じられません。本当に不思議です。今またあのドラマを見たら、知ってる風景が出てきたりするのかな。
下の写真は、ちょっと場所は違うのですが、同じくメルローズ通りの名物レストラン「アースカフェ(Urth Cafe)」です。すぐ近所にももうひとつあり、朝から夜まで、いつも混んでいるオーガニック&ベジタリアン基本のカフェです。皆、ここにいる自分が好きなんですよね(笑)。近所から自転車で来ている人もいて、この界隈は、なんとなく平和で静かで、文化的な匂いがして好きです。週末の朝は、という条件付きで。
下の写真は、プリティ・ウーマンでも有名なロデオドライブ。朝8時台はこんな感じでゴーストタウンですね。まあ昼間もそれほど人通りが多いわけではないですが、観光のスポットとしてはそれなりにお客さんが通っています。LAマラソンでも通る下りの坂道です。今日は写真だけ入り口で撮って終わり。
メルローズ通りでふと見かけたブティックのディスプレイ。Clean Energy=クリーンエネルギーという文字と、素敵な自転車。シンプルイズベスト。
ロサンゼルスは大き過ぎて、何をどこから知り始めたらいいのかわからずに3年が過ぎていましたが、だんだんと切り崩せてきています。もうちょっと開拓しないと、さすがに「いました」と言って去ることができません。All Aboutもサボリ気味…。ガイドとしてもっと頑張らないとね。今日は10マイル、16キロ。1時間40分くらいの楽しい各駅停車ジョグの旅でした。
コメント
上野さん、いつもブログ楽しみに拝読しております!興味深い記事だらけで毎日感心しきり!ハワイの千尋さんやチヨさん、永田広美さんのブログを読んでいたら皆さん繋がっていて素晴らしいですね!15年ぐらい前、井上アリスさんのマリリンインハワイも大好きで毎日観ておりました!
ところで、本日の記事にもありました地産地消?のシステムを実践されている方のブログがあって、こちらのブログも大好きなので是非ご参照ください!既にご存知でしょうか。
フィレンツェ郊外にお住まいの方です。
http://lacasamia2.exblog.jp/
ご主人がピザの窯をお作りになったり、素晴らしい自然の中での暮らしぶりですよね。本も出されていますね。大好きなブログです。ありがとうございます!