ロサンゼルスの公立図書館がコワーキング・スペースとして秀逸だった

昨年の4月から今年1月の終わりまで、旅は多かったものの、それ以外の時間は、自宅でひっそりと、ひとりで仕事をしてきました。

仕事、と言っても、未来へ向けての準備の方が大半だったりもしたのですが、とにかくひとりなので、朝から晩まで、好きな時に働けるし、好きな時に学べるし、29年間の会社員生活から卒業し、「時間の自由」を存分に味わってきました。

もう戻れない…。そう感じたのは実に早くて、フリー生活開始後、2日目くらいのことでした(笑)。

ずーっと、これに憧れていたんだもんね。やっと手に入れられて良かったね。二度と手放してはいけないよ、と自分に言い聞かせる日々。

仲間と働く楽しさももちろん知っています。でも、それはバーチャルでも味わえたりするし、自分にとっては時折あれば良いらしいです。

オフィスにいたって、近年では離れた席の人とはチャットやメールで会話しているのが現実だったりもしたし、人の電話する声ほど集中の妨げになるものもないなあと常々感じていたので、適度に関わりがあるように機会を作ることができるならば、そこは自分の場合、あまり問題にはならないようです。

そんな状況が一変したのが、ハワイからパートナーが再び引っ越してきて、ふたり暮らしが再開してから。

来てすぐに肺炎をこじらせて、たいへんな思いをしていた彼。日本なら入院くらいしてるだろうなあと思われるほどでしたが、アメリカは自宅療養が基本。

でもまあ、病気の時はおとなしかったし、昼間も寝ていることが多かったので、気にならなかったのです。

それが、元気になって、活動量が増え、昼間、自分なりにあれこれやりだすようになったら、途端に仕事ができなくなりました。

生活のリズムも合わず、時間の過ごし方の観念が違う人間が側に始終いる…。

途端に広々と感じていた自宅オフィスに、自分のスペースがないように感じてきました。かといって、引っ越すにはまだ早い。今の場所は、とても気に入っているのです。

カフェに行こうかなとも思ったのですが、前に住んでいた郊外とは違って、都会のカフェは狭くて混んでいます。人の出入りがあまりにも多いので、友だちと会話するには十分ですが、ひとりで仕事に集中する環境として選ぶ場所ではありません。

じゃあ、コワーキングスペースかなあと思って探すと、家から車で15分以内に、ひとつ、良さそうなのがありました。

しかし、見学に行こうとしていた矢先、比較的、近所に住む友人から、図書館、というアイディアをもらいました。

彼女が試してみたサンタモニカの図書館が、とにかく素晴らしかった、というのです。広い机、静かな環境、早いWiFi、ビックリするほど贅沢な個室…。

へえ、いいなあ、それと聞いている内に、あ、うちの近所にもきれいな図書館があった!と思い出しました。

ジョギングであちこち開拓した時に見つけていたのですが、まだ一度も中に入ったことがありませんでした。

車で5分、駐車場も無料の超近代的な下記のビルが、ウエスト・ハリウッド・ライブラリです。

WeHo-Library

ネットで調べてみると、中もぴっかぴかで開放的。クチコミサイトの評判も抜群なことが分かり、パソコン持って行ってみました。

そして仰天!

素晴らしすぎる~!!

無料で解放されている読書&ワーキングスペースの広さ、きれいさ、オシャレさ、と言ったら、公立図書館とはとても思えないものがあります。(写真トップ、下)

子どもは1階。大人は2階と分かれているので、本当に静か。

デスクは4人が座れるものもあれば、ひとり座りのデスクもあり。

3分の1のデスクには、無料で使えるパソコンが備わっています。日本語は使えない気がしますが(試していません)、英語の人なら、手ぶらで来ても全然Ok。クラウド時代ですから、不自由はほとんどないはずですね。

ソファや、すわり心地の良いチェアもたっぷりあり、疲れた時の休憩や、ノートを片手のひとりブレストや、読書に最高です。

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そして、写真にはありませんが、ガラス張りの個室も3つほどあります。

ここも、空いてれば誰でも使って良いのだとか。2-3人でディスカッションするとか、個人セッションするとか、大画面TVもついてる部屋があるので、お客さんにプレゼンをするとかもできちゃいそう。

7−8人で使える会議室もありました。

何より素晴らしいのは、その開放感。大きな窓から見えるウエスト・ハリウッドやビバリーヒルズの緑あふれる丘が美しい。目の前にあるデザインセンターの特徴あるビル。ほとんど毎日、晴れているロサンゼルスの良さを満喫できる環境です。

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本好きなので、図書館はもともと大好きだったのですが、勉強する場所として利用したのは、ハワイで大学院に行っていた時くらい。その時は、週末ごとに閉じこもって、分厚いテキストを読み込んだり、レポートを書いたり必死でした。

やや暗くて、閉鎖的な感覚のイメージがある図書館が、こんな「ラウンジ」風にデザインされているなんて、お見事です。

もちろん図書館ですから、蔵書も豊富です。最新の雑誌もほとんど揃っていますし、ベストセラーからオーディオブック、DVDまで、それを見ているだけでも楽しくなります。ライブラリカードを作ったので、またいろいろ借りてみたいと思います。

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唯一残念なのが、開館が遅くて、11時からというスロースタートなこと。

ライフコーチのセッションは、ハワイや日本のクライアントの場合、時差の関係でどうしてもロサンゼルスの午後になります。午前中の間に、できるだけ書きものやリサーチ、その他のデスクワークを済ませてしまいたい自分としては、やや時間帯が合いません。

夜7時までやっているのはありがたいのですけどね。

これは想像ですが、ビルの向きから言って、午前中は日が差し込んでたいへんなのかもしれません。

毎日使うのは無理そうですが、セッションの日はセッション日、と固めてしまって、できるだけライブラリでワークできる日を増やしていけるように工夫したいと思います。

無料で近所で、オシャレで快適。家庭円満にも役立つ、この場所。しばらくお世話になります!