ジョギングというのはなかなか退屈する時もあって、時間を2倍に使いたい欲張りな僕は、音楽を聞いたり、オーディオブックを聞いたりしていました。
昨年のある時期から、アメリカではかなりポッドキャストが熱い、ということに気がつき、その勢いに火を注いでいる感のある超人気プログラム「Entrepreneur on Fire」を聴き始めました。
無料なのに、1年365日、毎日更新していて、有名無名に関わらず、成功している起業家とダイレクトに対話。30~40分のコンパクトな番組に仕上げて聴き応え抜群なのです。日本でも人気のセス・ゴーディンやブライアン・トレーシー他、え、この人が?という大物も意義を感じて出演していて、感動もの。
毎日、これだけのコンテンツを創り、提供し続けるのは大変な努力。しかもウェブも連動していて、インタビューのポイントをコンパクトにまとめて記録に残してくれているので、後からしっかり復習もできる。
そもそもポッドキャストがこれだけアメリカで人気を呼んでいるのも、車による通勤時間が長いから、ということもあります。ジムで自転車漕ぎながら、僕のように走りながら、時間を有効に使おうとする人たちも多い。
上記のように、1358あるレビューの内、1321が5つ星をつけるという満足度の高さ。競争率の激しいビジネスカテゴリで、無名の新人がNo.8と大健闘しています。
海軍から不動産開発会社などを経験して独立に至った創始者でDJ役でもあるジョン・リー・デューマス君はまだ30代。彼の凄いのは、何でも公開しちゃうところで、収入も逐一ポッドキャストとウェブで公開しています。
2014年6月の売り上げは、なんと2000万円強。アイディアをひらめいてからわずか2年でここまで辿り着いたのは、本当に素晴らしい。コンテンツが素晴らしくても、マネタイズできない情報起業家は多いものですけど、彼は両立できている。そこがまた人気を集めていく秘訣でもあるのです。
憎めない謙虚なキャラクターながら、きちんとリスナーを「トライブ化」し(セス・ゴーディンの「トライブ」をぜひお読みください)、がっちりファンをつかんでお見事。Forbesに登場したり、これからどんどん成功モデルとしてメディアにフィーチャーされていきそうです。
番組に登場する起業家さんたちに、ジョン君が必ずする質問があります。「起業をするのに一番の障壁となったのはなんでしたか?」
その問いに対してほとんどの人が口にする答えが「Fear(恐怖)」。
安定した収入を失う怖さ。反対する人のアドバイスに背いて、あざ笑われるかもしれない、失敗と恥への恐怖。自分なんかにできっこない、というセルフイメージとのバトルは、皆に共通するものなんですね。
ちょうど今の自分も独立して間もなくて、まだいろんなことが手探り中で、出口なんてまったく見えない真っ暗なトンネルの入り口に立っているところ。なので、すべての言葉が実感を伴って聞こえます。生きたレッスンがこの番組に集約されている。まったくもって貴重な生の教材です。
起業を志す人、独立したい人、したばかりの人、これからもっと発展させたい人。そして英語も身につけたい人、すべてにおすすめしたいポッドキャストです。ちょっとハードルは高そうですが、日本の方でもアメリカのiTunesへアクセスする方法を知っている方は無料でダウンロードできますし、ウェブからでも聞くことができます。
⇒ ウェブはこちら Entrepreneur on Fire