完璧主義はいらない。80点主義で、さくさくと次に進もう!

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ライフコーチのクライアントのひとりに、英語関係の副業で経験を積んできた方がいますが、海外生活が長く、TOEICなどのテストを受けたことがなかったのだそうです。

この先、あらためて英語で勝負していこうと決めた時に、やはり実力を示すためにも必要、と思って初めて受けたら、なんと940点。素晴らしいですね。

でも、「990点が取りたい!」と言って、まだ挑戦しようとしてるんで、「その努力、他のことに使ったら?」とアドバイスしました。

未来にとって効果的なことに時間とエネルギーを使おう

英語ができる、という意味においては、940点も990点も誤差の範囲でそんなに大差ないんだと思います。

900点超えた人でも、ネイティブとは会話ができない人はいっぱい見てきました。逆に、700点台でも器用にコミュニケーションできる人もいっぱいいます。

箔を付けたいという意味でのTOEICスコアだとしても、940点あればもう十分だよ、と言ってあげたのです。

時間は本当にアッという間に過ぎていきます。ネットやスマホやSNSの出現がすべてとは言いませんが、私たちの暮らしは、ますますやるべきことが増えていて、気が付くともうこんな時間? もうこんな時期? と驚くばかり。

こないだ年が明けたばっかりなのに、もう4月? なんて驚いている間に、4月も半ばにさしかかっています…(涙)。

だから、無駄な努力してもしょうがない。

自分の未来にとって、最も効果的なことに、時間とエネルギーを使った方が絶対に賢いはずです。

80点を取るのと同じくらい、残りの20点を取るのは時間がかかる

スタッフに仕事を頼んだ時に、何だか出てくるのが遅いなあ、 と思って、今、どこまで行ってるの?と聞くと、ほとんど頼んだことの骨格はできてるのに、それほど必要ではない細部にこだわって時間をかけていたりします。

それよりも、もう少しタスクを先に進めて、追加してほしいことがあって、今か今かと待っていたのに…ということも多々あります。

あるいは、社内の資料なのに、そんなきれいに体裁整えることに時間かけてもしょうがないんだよね、という場合もあります。

いずれも、最初に望まれている仕上げ度合いを聞いてくれたり、途中で見せてくれたりすれば、的確にアドバイスもできたのに、じっくりと抱えてこんで相談もしないから、間違った努力をしてしまっている例です。

本人は、良かれ、と思ってやっているし、頼む方がそこまで的確に指示をできていなかったから、と言えばそれまでだったりするのですが、もっと自分の時間を大切にして、効率良い仕事の仕方を覚えようね、と、丁寧に教えたりはしていました。

先ほどのTOEICの例ではありませんが、80点くらい取れていれば、もう十分、というケースは、多々あるものです。

それはいい加減にやれ、というのではなく、時間効率を考えた時に、そこまでで十分、ということです。

80点まで積み上げるのにかかった時間と、そこからあと20点分を積み上げて100点に持っていく時間とは、もしかしたら同じくらいかかるかもしれません。

細部を詰めていくというのは、それほどたいへんな作業です。

途中経過で様子を見てみる

重要なポイントをきっちり押えてさえいれば、後はもうどうでも良い場合も多いのです。

80対20の法則(パレートの法則)でも、「仕事の成果の8割は、費やした時間全体のうちの2割の時間で生み出している」と言っています。

時間使えばいい、ってものではないのですね。

それよりも、さくさくと手間ひまかけずに進んで、こんなもんかな、と思った所で一度、依頼者に「まだドラフトですが」と出してみる。

その時のセルフチェックのポイントは、「必要十分」ということ。

一度、ドラフトで相談した後は、足りないと言われたところだけ追加でやっておけば、それでOKです。

こんなんで出して、実力がないと思われたら…と、自信のない人などは思いがちですが、自信がないからこそ、相談をして、教えてもらうと良いのだと思います。

必要十分な領域に辿り着くまで、丁寧に積み上げて、条件を満たす完璧主義は必要です。

ただ、何でもかんでも100点を取らなきゃいけない、という間違った思い込みによる完璧主義は、単なるリソースの無駄遣いです。

 準備ばっかりして進まないのは、もっとダメ

もっとダメなのは、自分も良くやりがちですが、進むのが怖くて(あるいは不安過ぎて)、準備ばかりに時間をかけてしまうことです。

これも残念ながら、間違った完璧主義。完璧な準備なんて、初めての体験であれば「あり得ない」のです。

あり得ないことに時間かけてもしょうがない。まずは試してみて、フィードバックを受けてみないことには、合ってるんだか間違ってるんだかもわかりません。

クライアントさんとは、「P-D-C-A」サイクルの話などもします。KAIZEN(改善)っていう言葉を、アメリカのマネージメントの教科書でも教えるんだよ、なんてことも共有します。

間違った完璧主義に陥らずに、試して、結果を見てみて、改善して、また試して、というサイクルをぐるぐる回していきましょう、と。

その内、気がついたら、らせん階段を登るように上に上がっていってる。

誤解ないように付け加えておきますが、 80点でいいよっていうのは、怠けるためではありません。

今、流行りの「頑張らなくていいよ」っていうこととも違います。

そこから20点詰めて、満点目指してるヒマがあるなら、もっと他のことして生産性をどんどん上げていった方が得策な場合も多いよ、ということです。

要は、もっとやれ、って言ってるのですが(笑)、今でももう頑張ってるのに~と言う人に、頑張る方向、間違ってるかもよ、立ち止まって、リラックスして考えてみ、というアドバイスなのです。

ピンと来て、腹にズンと落ちていくことを願っております。