去年の秋から始まっていたらしいのですが、アマゾンが新しい形の寄付活動を始めていました。その名も「アマゾンスマイル」。
アマゾンが勝手に寄付したりするのではなく、買った金額に応じて、購入者があらかじめ選んだ「好きな団体」に寄付してくれるのです。
そのニュースの記事はUSAトゥデイのこちらで。
「Amazon to make charitable donations when customers buy」
寄付の金額は、購入額の0.5%。100ドル買うと、50セントが寄付になる計算です。
それだけ見ると少ないのですが、でもいつもならアマゾンさんの利益にスポッと収まっていたものが、意識することなく、自動で支援している団体に入っていくのは素晴らしいことです。
この自動ってところがポイントですね。わざわざ寄付するのって、何かキャンペーンとか、理由がないとできにくいものだから。
登録されている団体の数は実に多く、501(c)(3)という種類のNPOであれば、新規登録もOK。これは、寄付してくれた団体の寄付金を、経費として非課税扱いにすることができる種類のNPOということです。アメリカのとても優れたシステム。認可のハードルは上がりますが(私も一度、体験させていただいたことがありますが、いろいろとたいへんでした)、これがないと企業が積極的に寄付できなくて困るわけです。
アマゾンは、寄付分を経費として申告し節税できる。その分が寄付として分配されている形。クラウドファンディングとは形が違うものの、自分の普段の買い物の中で負担なく支援をすることができるのって素晴らしいですね。小さな金額も、積もり積もっていくことで大きな力になります。
そしてこれはもちろん、「どうせならアマゾンで買おう」という動機づけになります。CSRをマーケティングとして上手に利用しながら、きれいな Win-Win-Win の輪を形作っていて、お見事です。
僕も早速、毎月自動引き落としで寄付を続けているHuman Rights Campaignを選んで登録してみました。今後、僕がアマゾンで買い物するたびに、彼らにいくばくかが流れていくのかと思うと、単なる買い物に意義が生まれて嬉しいです。
下記が登録した後のトップページ。ロゴが amazon smile と変わり、「Supporting: Human Rights Campaign Foundation」って出てるのが見えるでしょうか。