子ども時代に、子どもらしい振る舞いを許されないと、
大人になって、苦しむものなんだ、と知ったのは、コーチングを始めてから。
来る人、来る人、なんか「生きにくさ」を抱えてて、
共通して言うのは、「親」のことだったり。
私も気づくと、小学校1年生の担任の先生から、
「ハジメ」という名を文字って、「まじめくん」と称されたりもして、
一見、問題の少なそうな、おとなしく静かな少年を演じていました。
自分でも意識はしていなかったし、そもそも内向的なので、
暴れたり、声を上げて騒いだり、物を壊したり、というのはなく、
大人からすれば、余計に良い子に見えたのかもしれない。
でも、実際は、心の中では、とんでもない不良で(笑)
小学生のときから、ウソや万引きの常習犯だったり。
あ、引かないでくださいね、これもまた、
「愛情不足」の危険信号なのだ、と、ものの本には書いてあって、
なんとなく今なら思い当たることもいっぱいあるのです。
親の話が苦手な人もいます。
親のことを「毒」をつけて呼ぶなんてと、ポイント外れたところで憤慨する人も。
自分が親だと、余計にバイアスかかりますし、
「親は尊敬すべきもの」と刷り込まれた過去は、なかなか根深いものです。
でも、このことで苦しんでいる人がたくさんいることを知りました。
しつけ、という名のもとに、親にとって便利な存在に仕立てられ、
矯正され、狭い箱に閉じ込められ、言葉をなくしていった人もいる。
自分をなくしていった人もいる。
本当にただ「生きにくい」としか言いようがないようなケースがいっぱいあるんだな。
人の心にクローズアップするごとに、知りました。
彼らと一緒に、たくさんの本を読みましたし、
自身もワークブックをやったりして、過去のクレンジングには時間をかけた。
すると、いっぱい出てくる膿があった。
すでに、たくさん処理してきたと思ってたけれど、
うん、まだまだあるんだね〜(苦笑)。
前に進みたい、
もっと階段をすいすいと上っていきたい、
もっと自信に満ち溢れた人になりたい。
そんな風に思うのに、何かが引っかかって、足を引っ張る感じがあるのなら、
こんな本を読んでみるのも、おすすめです。
今さら、親を責めよう、なんて狭い了見の話ではありません。
ただ、心のメカニズム、というのを知り、どこかでこんがらがった心の糸を、
自分で解きほぐすための手がかりを知るのに、ちょうどいい。
育つ過程で、反抗期がきちんと持てなかった人。
独り立ちしてから、十分に「子ども」の自分を解放できなかった人。
いつも誰かのために、何かを我慢してきた人。
そんな人が、幸せに生きるための指南書です。
大人とは、自分で自分を幸せにできる人のこと。
そんな定義に、ハッとするなら、読んでみる価値あり。