「女性議員に対して『早く結婚しろ!』『子どもは産めないのかっ!』と野次を飛ばす、最低最悪の議会へ」という話題があちこちで議論を巻き起こしていますが、アメリカでも今朝のFCIニュースでフジテレビのニュースクリップが放映されて事情が良く見えました。
本当に、とんでもない議員がいるものですね。動揺して涙声になりながら気丈に話し続けた女性議員。いったいいつの時代の出来事なんだろうと辛くなります。
セクハラという言い方で女性蔑視的に扱うのはもちろんなのですが、これは結婚してない男性議員とか、ほしいのに子どもができない夫婦の男性側が言われたとしても辛い発言。LGBT的にも救いようがなく悲しい言われ方です。どこをどう取っても、救いようがない暴言。
これを言った人は、目の前にそういう立場の友人、知人がいたとしたら、その人に対して言えるのでしょうか。デリカシー、良識、常識の欠片もなく、ただ「反対したい」「邪魔したい」がためになりふり構わずに放った刃物のような言葉です。
テレビの報道では、議会が終了後に声のした方向に座っていた議員たちに野次に関して質問していましたが、誰一人として野次の存在すら認めなかった。予想されたこととは言え、政治家とは嘘が上手じゃないと務まらないことを証明していました。
一生懸命、正直に理想を実現しようと活動している人が浮かばれませんね。
そもそも人は何のために政治家になろうとするんだろう。社会の中に問題を見出し、自分なら解決できる、こう解決すべき、制度をこう変えるべき、そのために貢献したい、と思うミッションとビジョンの持ち主だけが立候補するもの、と信じているのですが、まあそうではないのでしょう。いろいろと犠牲を払わねばならないことも多いと思うし、覚悟ができてなければできない職務だと思いますが、どこかでネジ曲がって、自分たちだけの変わった常識ができ上がっていくのでしょうか。
多少、立ち位置が違う人(政党)だと何を言っても反対をする。反対のために反対をする。代案もなく、問題そのものがないことにしようとするだけ。
政党同士の権力争いで、国民がゲームのような展開に巻き込まれていく様相はアメリカでも顕著です。でも、このような発言は議会では出ないだろうし、出たら即刻クビでしょう。世論が許さない。周りの議員も(きっと)許さない。そういう正義感があちこちで見え隠れする社会の方が、まだ救いがある。
これだけ荒れちゃってて、問題だらけで、どうしようもねえなあと思うことが多々あるアメリカの方が「救いがある」って思う事自体が、もう悲し過ぎますね。
ぜひ隣に座っていた人や、党の内部から、あるいは党首が責任をもって調査して、この人が言いました、止めなかった自分もいけなかった、党の倫理を見直します、すみませんでしたって謝ってくれる人たちが出てきてほしいなあと願っています。
折しも、署名運動がネット上で行われているようだったので、賛同+署名しました。