フェイスブックでは良く海外のTV番組で話題になったクリップがシェアされていますが、最近、自分が見たものの中で感動したクリップを3つ、シェアします。
これらはいずれも「歌」。America’s Got Talentという、一般公募で集まった何らかの才能を持った人が一芸を披露する番組から2つ。ライトハウスでもインタビューさせていただきましたが、昨シーズンは日本人のダンサー蛯名健一さんが見事に優勝するという快挙でした。
今年もシーズンが始まっていて、毎週、感動を届けてくれています。なんでこんなに感動しちゃうんだろう、と自分でも不思議になるくらい、想像を超える光景がたくさん。人ってスゴイなあ~。そのスゴイ人を手放しで賞賛して称える社会や文化もスゴイなあと、涙ぐみながらいつも見ています。
こちらの彼は、幼い頃に両親が罪で監獄に入り、いつしか面会もしてくれなくなり、施設を転々としながら幼少期を過ごした18歳の青年。ある時、養子にとってくれた両親と今は幸せに暮らしています。音楽だけが救いだったんですね。人に受け入れられること、愛されることを感じることができなかった子供時代。その彼が美しい声で歌い、観客を魅了しました。
そしてその後の彼のリアクションに、観客はもうメロメロ、ボロボロです。
この20歳の彼女は、極度のパニック症候群でまったく表に出れないまま少女期を過ごしました。おそらくは、常に死と背中合わせのような状態で暮らしてきたのだろうと思います。暗黒の精神世界を思うと、こちらまで辛くなりますが、最近になって音楽と出会い、ようやく人前に出られるようになったと。そしてこうやって舞台で思い切り歌を披露するまでに回復した彼女。ここにこうやっていること自体がもうすごい快挙なわけですが、歌もまた素晴らしかった。サポートしてきた両親の思いにも激しく動かされます。
上記2名は、これから次のステップに進んでまたパフォーマンスを披露してくれます。どんな歌が聴けるのか楽しみです。
次の2つは過去のクリップになりますが、イギリス版のX Factor に出演した30代青年。極度の緊張症で、この日も初めの審査員とのトークでマイクを持つ手が可哀想なくらい震えっぱなし。そのために、今まで一度も人前に出たことがなかったそうです。ましてや歌など。その彼が、意を決したように声を発すると…。観客皆が涙、涙でした。
最後はまたアメリカ。「自分は何をやってもうまくいかないし」という弱気な19歳、ゴス系の彼。自分はいつも人と違ってて、家族とも馴染めなくて、と言いながら放つ懇親の歌声が、観客を驚かせ、涙を誘いました。家族も知らなかった彼の才能。その家族は、もう無条件に彼のことを愛し、かわいがっているのが良く分かるのでした。自分が人から自分を遠ざけていただけ。
彼らに共通するのは、歌うことで彼らの本当の姿が解放されたということ。魂が出口を求めて、声に乗って、メロディに乗って、感情を揺さぶる叫びとなって僕らに届く。生でリアルな叫びは、ストレートに僕らの心を共鳴させます。
こんなビデオクリップを観ながら思い出すのは、いつか誰かがフェイスブックにあげていたゲーテの言葉。
“Magic is believing in yourself, if you can do that, you can make anything happen.”
「魔法とは自分を信じることだ。それさえできたら、君はどんなことでもできるだろう。」
ホントだね。それさえできたら。それさえ、できたなら。