セレブが「実は私、ゲイでした」って告白することが、アメリカではよくあるのですが、
それに対して、大多数が「勇気ある決断、行動」と拍手を送る姿も見られます。
今は、人々の思いがコメントなどから可視化される時代ですから、ああ、世論はこうなんだな、とわかりやすいですよね。
もちろん、関心がない人、投稿などしない人、嫌悪でいっぱいで見向きもしたくない人もいるわけですが、
自分から決心し公表することで、大抵は結果が良い方向に向かっている気がします。
別に性的指向のことだけではなく、人が人生のいろんな場面で秘密にしていることって、あったりするものです。
病気のこと
経済状態のこと
出自のこと
育ちのこと
過去の罪のこと
夫婦仲のこと
虐待のこと
障害のこと…
ハワイやロサンゼルスでは、アメリカに来て伸び伸びと活躍する在日韓国人の方々とも、触れ合う機会がたくさんありました。
やっぱり日本では、ばれないように工夫しなくてはならない場面があったりしたという人もいて、
今、ここでこうして、普通に言えることが、いかに安心感をもたらしているかと話してくれたり。
秘密の存在は、人の心に翳(かげ)を作ります。
言えないこと、触れられたくないことが、ひとつあるだけで、自信を持てなかったり、人付き合いで臆してしまったり、
自分を弱くする作用があるようです。
その秘密がないふりをして暮らしている人もいるし、それもできないわけではないのでしょうが、
やっぱり、心のどこかに無理が生じて、いずれ、何か表層化してくるのかもしれません。
大切な人に対して隠している、嘘をついている、ということが、無意識の罪悪感になって積もっていき、
自分を苦しめる場合もあるでしょう。
人生100年時代、という長いスパンを考えたときに、
カミングアウトだって、「遅すぎることはない」のだと思います。
時代が変われば、人も変わります。
今いる周りの人が受け入れてくれなければ、新しく受け入れてくれる人たちとだけ、つきあえばいい。
言えた自分の勇気を讃えて、自分らしく、誇らしく。
という私も、言わない美徳も、理解しています。
自分が何もかもを、表にしているわけではありませんしね。
言う必要のないことも、きっといっぱいあります。
言えること、言えないこと、言いたいことは、人それぞれに違うので、
セッションでも、そこはクライアントの気持ちの動きと知的判断に任せています。
相談されても、私から「するべき」などということはありません。
したいですか? することで、どうなりたいですか?
そんな風に質問するだけです。
もちろん、したい、と考えているクライアントには、全面的な応援とサポートを捧げます。
セッションという安全な場所で、心を開くこと。
自分を弱くしている秘密の存在が気になるのなら、まずはそんなことから始めるのも、ひとつの方法ですね。
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癒やしには「自己開示」が効く