皆が残業してるのに、自分だけ先に帰るのが罪悪感で…
というクライアントに対して、
「自分のその日の分の仕事が終わってるならば、遠慮なく帰りましょう〜。
自分ファーストの考え方が大事ですよ」
と、返しました。
すると、「自分ファースト」という言葉の捉え方が双方で違っていた感じで、
彼女の中に、少し混乱が生じた様子。
幼い頃から、素敵なお父さんに、こう言われて育ったそうなんですね。
「何か選択があったら、必ずたいへんな方、困難な方を選びなさい」と。
だから、今度も、そうしなくてはいけないのではないか。
自分だけ、楽をしてはいけないのではないか…
「いや、それは解釈が違うでしょう」と私はお話しました。
お父さんの言っている本来の意味は、自分のためになるから、困難を選ぼう、と言っているのであって、
「あなたの成長」のため、なんですよね。
あるいは、その困難の中で、自分に何ができるのかを学んで、社会の役に立つことで、自己実現につなげるため。
残業が多い会社でやるべき「困難なこと」って、実は、
皆に無駄な残業しないで帰っていいのよ、と率先して教えること、なのかもしれないのですよね(笑)。
自己犠牲って、言葉は美しいかもしれないけれど、結果として良くないことになっていく場合が多いです。
フラストレーションを溜めたり、「こんなにしてあげてるのに」なんて押し付けがましい気持ちが芽生えたりして。
私も、実はすごく身に覚えがあって、いい歳して「もっとわかってよ〜」と苦労自慢ばかりしてた時期があったかも、と赤面…
だから、やっぱり
我慢は、罪。
自分はどうしたい? 自分にとって大事なことは何?
自分が今、ときめくのは、どっち?
と、自分軸で考えること。
それが、私が言う自分ファースト、ということなんですよね。
それはでも、「他者を阻害する」「ないがしろにする」「迫害する」という意味ではありません。
アメリカ・ファーストの基本だって、別にそうなんだけれどね(苦笑)。
批判したい人たちは、なんでも好きなように捻じ曲げて批判の種にしてしまいますよね。
シャンパンタワーは、まず一番上のグラスを満たし、そこから溢れたものだけが、下のグラスを満たしていきます。
アナタの愛情も、エネルギーも、時間もお金も、スキルも知識も、すべてがきっとそうなんですよね。
溢れたものだけが、人に回っていく。
だから、どんどん自分を満たすことが大事。
それは、わがままとか、欲張りとか、ということとは、真逆の世界にある豊かな話なのです。