子どもの頃は、結構おしゃべりだったのではないか、と思う記憶がいっぱいあるのですが、
気がついたときには、無口で暗い青年として大学に行っていました。
人とうまく喋れない。
声が通らない。
だから、誰も聞いてくれない。
というか、自分が喋ろうとしていないだけなのですが(苦笑)、
劣等感のカタマリで、常に硬い殻で自分を覆っておかないと、たやすく傷ついてしまうから、
自分だけの世界にこもっていないといけない時代がありました。
そんなこんなで、声に関するコンプレックスは、なかなか根深かったかもしれませんが、
マイクを持って話すと、「結構好きかも」という感覚になれたのが、40歳過ぎてから。
遅すぎ?(笑)
そういえば、大学時代に巨大プールの監視員しているときも、波のプールで注意事項をマイクで言うのとか、
かなり気持ちよくやっていたかも…
自分が気持ちよくやっていると、人からも褒められるものですよね。
割と、アナウンス役はいつもやらされていたかもしれません。
あ、やっぱり、どっかで喋りたい欲求がいつもあったのかもしれないですね(笑)。
クライアントにも、ひそかに声に悩んでいる人は結構いて、いろんなタイプの話が聞けるので面白いのですが、
声がでかすぎて悩んでいる人もいたりして(笑)、目立てば目立つで、叩かれるし、世の中うまくいかないですね(笑)。
声に関しては、自分が未来に羽ばたいていくために、障害物になりかねないな、と危機感を感じることがあり、
46歳の頃と、52歳の頃に、しっかりと発声のトレーニングなどをしたのです。
短期間ではありましたが、でも、段階的に、声が明らかに変わりました。
そのことで、自分の声が嫌いではなくなりましたし、必要なときに、必要なボリュームで話せるようにもなってきた。
今、ビデオ素材とか、あまり抵抗感なくできるのは、そのためでもあったりします。
で、プロから教わったことで、自分がまったくできてなかったな、と思うのは、この3つ。
1.姿勢の改善
2.もっと口を開ける
3.ボリューム上げる
声というのは、息と連動して身体のパイプから出てくる音なので、パイプが曲がっていると、うまく息が生かされない。
せっかくがんばって口元まで声をあげてきても、口が閉じていると、そこで出口が塞がれて、声が前に出なくて「こもる」。
そして、声に悩んでいる人は、とくに自信がないこともあり、そもそもの標準ボリュームが小さいようです。
「あなたは今、2で喋っているの。それをつまみをひねって、8くらいで喋ってみて。
それが普通の人の5くらいだから」
ハワイでついた先生にそう言われたときは、天変地異のような衝撃でした。
なるほど、スタンダードがそもそも小さかったのね、と。
でも、面倒くさいよね、疲れるよね、できればしゃべりたくないもんなあ…なんて抵抗していたのですが、
いくつかのコツを覚えたら、声が前にスッと出るようにはなりました。
やっぱりボイストレーナーにつくのが一番だとは思うのですが、自分だけでまずはやってみたい、という方には、
10数年前に自分が使って、本当に人生変わったな、と思えるので、この方の本をおすすめしています。
Kindleの無料本もありますので、ぜひお試しください。
大人世代であろうとも、声は一瞬で結構、変わります。
姿勢の癖。声の出し方の癖。口の開け方の癖。息の使い方の癖。
それらの癖を、ちょっと変えれば、どんどん声にツヤが出てきて、明るく心地よく響くようになる。
あと、まだ40年も50年も一緒につきあっていく、あなたの声。
遅いなんてことはありません。
今のうちに、精一杯、キュッキュッと磨いてあげましょう〜
本当に、声が変わると、話し方も変わり、すると人生も一緒になって、ちゃんと変わっていきますから。