アメリカの教育は、短所は見ずに、良いところをほめてグングン伸ばしてくれる、と言います。
できないところの穴や欠けを埋める考えではなく、
人より秀でているところを「才能の芽」と評価して、より栄養を集中させることで、開花させようとするのだと。
日本の教育は逆で、できてないところを厳しく見るために、全体の平均化はするけれど、図抜けた才能は育たない。
それは、どこを見て育てるか、という育て方の姿勢としてはあるのかもしれないな、とは思います。
が、MBAプログラムに入ったときに実感したのです。
この国は、なんだかんだ「高いレベルのオールラウンドプレイヤー」を望んでいるのは間違いないぞ、と。
子どもの頃から文武両道、倫理観もあってボランティアに精を出し、リーダーシップを発揮して人を率いて、未来に確かなビジョンを持った、セルフアイデンティティの確立した存在を、評価する。
入試なんかでも、テストの点数だけではなくて、プラスアルファで、その辺の実績と表現力が求められます。
子どもの将来性を見て、そこに投資する感覚。
おいおい、日本よりもはるかに厳しそうじゃないか、という感じですよね(笑)。
成功した卒業生は、寄付金いっぱいくれるしね、という、アメリカならではの事情でもあります。
MBAでも、高いレベルの幹部になればばるほど、他部署との連携や交渉は必須だからと、オールラウンドを強く奨励、評価。
自分はこっちのことしかわかりません、じゃあ、上には上っていけないのだと言われ、なるほどな〜と納得でした。
実際問題として、「得意」を伸ばしていくにも、「苦手」の方のレベルがあまりにもひどいと、足を引っ張ったりします。
そして、「苦手」って、実はやったことがないから、やり方がわかってない、というだけのこともあるんですよね。
クライアントの自己評価で多いのが、「人前で話すのが苦手」というのがありますが、それも、苦手意識が先に立って、そういうことをする「機会を避けて生きてきた」。
だから、場数を踏めてないし、練習すらしてきてない。それだけのことだったりする。
食わず嫌い、じゃなくて、やらず苦手、って感じなわけです。
書くのもそうだし、IT系の話もそうだし、人の管轄もそうだし、人付き合いなんかも、全部そう。
練習しないで、逆上がりはできない。
練習しないで、自転車は乗れない。
歌手だって、年数を経れば、どんどん歌がうまくなる。
もともとうまかったからデビューできた人が、何度も何度も本番で磨かれ、鍛えられるから、
グングンうまくなって、プロとして輝く人になる。
だから、苦手、と思っていることも、もしかしたらそうじゃないかもしれないので、ちょろっとやってみるといいですよ、ということなんです。
それでもダメなら、思い切り人に振ってしまえばいい(笑)。
お願い、これ、やって、と、べったり甘える。頼る。
そして、心置きなく、好きなこと、得意なことだけに集中して楽しんでいければいいですよね。
2019年も、早くもひと月が過ぎました。
「やらず苦手」をつぶしていく1年にする!という目標も面白いかも知れません。
昨年の夏、この「目標」に共感した人たち、今は何をしているところかな(笑)。
↓
「来年の目標は、この暑さの中にいないことです」
喉元過ぎる前にまずは一歩踏み出そう
今年もまた猛暑の中、通勤する地獄、味わいますか…?