長いことセッションを続けているクライアントが、ついに「ある一線」を超えました。
○○になりたい、なりたい、と言い続けて、早3年(笑)。
なかなか実行に移すことができずにいたのですが、いよいよベイビーステップを開始。
その気持ち、私もよくわかるんです。
そこが一番、ハードル高いって、よく知っています。
だからこそ、心からのおめでとう~を言ってあげました。
なぜ、怖いのかというと、一歩、足を踏み出してしまうと、「夢が夢でなくなってしまう」からです。
空想の世界では、あれもできそう、これもできそう。
こんなこといいな、できたらいいな、のドラえもんワールド。
でも、現実にしようと動き出そうとした瞬間、大きく分厚い不安という暗雲が行く手を阻むのです。
失敗したらどうしよう?
その思いがどんどん大きく膨らんで、怖さに足がすくんでしまうんですね。
でも、それは妄想が作る幻覚。
現実を見ているわけではありません。
現実の世界では、今いる会社が潰れそうに危なかったり(笑)、自分が日に日に年齢を重ねていたり、その割に何も準備が進んでいるわけではなかったり。
何かを始めるための条件がどんどん悪くなっている。
新らしいことを試験的に始めてみるのと、そんな現状に甘んじるのと、どっちがリスクかというと、後者の方がはるかに危険な状況なのが、客観的には見える。
もちろん、言われれば、彼女も痛いほどわかってる。
だけど、今すぐ動く原動力にはならない。
「ゆでがえる」の理論です。
まあ、そういう人は、放っておいても良かったりするのですけれどね。
本当にこの人生でやるべきことであれば、とんでもない事態が勝手に起こって、やらざるを得ない流れに放り込まれて、気づいたらやっていたりします。
だけど、そのときにやるのは、実はもっと「怖い」わけです。
後がない状態に追い込まれてから、強制されて動くから。
だったら、今から徐々に始めておくと楽なんです。
「結局、楽がしたいんですよね…」と彼女も自虐的に言うのですが、いや、それは皆そうなんだけど、その「楽」を手に入れるために、
一瞬、えい!と頑張らなきゃいけない時があるのですね。
お風呂に入るのに、浴槽を乗り越えないといけないように、気持ちよく眠るために、リネンは清潔で新しく整えておくのが大事なように、未来の「楽」を手に入れたいからこそ、今、たいへんそうに見えることをやる。
怖くて、いつも引き返してしまう一線を乗り越えて、足を一歩、「向こう側」に踏み込んでみる。
怖さなんか見えないふりをして、笑顔を作って、楽しむことを覚えてみる。
そんなことが必要だったりするわけです。
この世の中は、陰と陽でできています。
だから「陽」を望むなら、「陰」も一緒に引き受ける覚悟をしないとなりません。
でも、その「陰」だって、引き受けてみたら、なんだか意外に障害物競走みたいで楽しいものなのかもしれないんですよね。
それは、でも、「やってみた人」にしかわからないこと。
やらない選択をして引き返しているうちは、一生わからないことがあるのです。
クライアントも、さんざん背中どついて(笑)その日の内にやらせてみたら、こんな感想を言うんです。
「あ、なんだか楽しいです!」
おい!って感じです(笑)。
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核心の周囲で踊ってないで、
輪の中に入って、
さっさと火の粉を浴びてしまおう!