リーダーだからやるべきこと、言うべきことがある。「アップル」が見せたCSRへのリーダーシップ

Apple Earth Day

人のモチベーションを根底から支え、生きる喜びを与え、エネルギーをかきたてるのは、使命感だと思う。英語で言うとミッション。

自分はこのために生まれてきたんだと信じることができれば、人は全エネルギーをそこに集中させて、目的に向かって猛スピードで進んでいける。

だから「7つの習慣」でも、自分にとってのミッション・ステートメントを作れと薦めているし、多くの経営指南書は、会社にとって最も大事なのはミッションであると教える。使命とは言わないまでも、「存在意義」と「活動の目的」の明文化は何よりも重要だ。

そしてミッションは、時にアップグレードが必要になってくる。立場が変わると、やるべきことも変わる。業界に初参入してシェアを上げていこう!とする会社のミッションと、業界をリードするリーディング・カンパニーの意識の持ち方はまったく異なるはずだし、そうあるべきだと思う。

僕なども、事業を行いながら(誠に小さな事業ではあるが)、ハワイでもロサンゼルスでも会社の持つ使命感については常に意識を置いていた。自分たちではないとできないこと。自分たちだからこそ、期待されていること。耳を澄ましていると、それはちゃんとコミュニティの中から聞こえてきたし、お客様からも聞かせていただけた。

別に安泰なわけではないけれど、立場上、トップメディアと思われることも多かったし、そうありたいとも思っていたので、業界の今後、と言ったことも、僭越ながら良く考えた。この街の皆が、今、望んでいることは何なのか。幹部たちといつもそんな話をしていた。

リーダーは、道なき道を拓き、整備をして、後に続く者が通りやすいように道標を立てていく役割を背負っている。2番手、3番手ではできないことをするべく、宿命として責任を課せられていく。

4月22日は世界的にアースデー。アップルが業界リーダーとして見せたCSR(企業の社会的責任)への姿勢はお見事だった。

「We want to leave the world better than we found it. (出会った時よりも良い世界を、未来へ渡すために)」

シンプルな言葉の中に、重みがある。

昨日よりも今日、今日よりも明日がより良い一日であるように、今を丁寧に生きよう。