日本在住の女性クライアントさんとお話していて、面白い表現だなあと、気になった言葉がありました。
「成功している◯◯さんとか見ていると、なんか上手に風を起こして、それにうまーく乗って飛んでいるなあという気がするんです」
なるほど。
「最近、セミナーや起業交流会とか行かなくなったのは、そこにいる人たちが、なんかやりたい、なんかやりたい、って言いながら、ずっと何かを待っているだけで、結局何もしようとしないんですね。
やりたいことがわからなくて、それを見つけに来てるの、とか言われても、やりたいことがあふれている私には、もうその意味すらわからなくて、困っちゃうんです」
ご想像できるかもしれませんが、この方は、とてもエネルギーに満ちて、前向きで、どちらかというと猪突猛進型で、そして「走りながら考える」タイプの人。
暇をもてあますとか、考えられない。やりたいことがわからないとか、どういう意味?って不思議に思っちゃう。
次から次へと言葉があふれ、セッションの間も、会話が止まりません。
時折、こちらの言葉はどのくらい彼女の中にとどまっているのだろう、と心配になるくらいですが(笑)、次のセッションまでには、しっかりと課題としていたことを進めています。
行動力、抜群なのです。
おかげで、機会が次から次へと飛び込んでくる様子。
彼女にしてみれば、起業セミナーに来ている人たちの多くは、「風が起きるのを待っている」人たち。
自分は、風は起こすけれど、起こし方がヘタなのか、うまくそれに乗って飛ぶことができないタイプと自己を表現(笑)。
機体の整備とか、周囲の気象環境の計測とか、十分に燃料を積むこととか、助走の長さとスピードとか、そのすべてが目分量だと、確かに「飛ぶ」のは難しいのかもしれません。
風を起こすこと、風にのって飛ぶということ
風を起こす、というのは、「行動する」ということと同義ですよね。
なんか停滞してるな、と思ったら、自分が動いてエネルギーをかき乱して風を起こす。
そのことで、変わるものがきっとある。
待っていては、何も始まらないですね。
せめて、「こうしたい!」「こうなりたい!」と叫ばないと、誰も自分のところへ来て、あなたは何がほしいの?なんて親切に聞いてくれないです。
皆、自分のことで忙しいですから。
まずは言う。調べる。聞いて回る。訪ねる。始める。失敗する。そこから、学ぶ。
それが、風を起こす、ということ。
では、風に乗るにはどうしたらいいのでしょう。
助走がないと、うまく乗れないな、というのは、なんとなくわかります。そして、その助走のスピードが十分でなければ、浮力を上手に生かすことはできません。
助走とはなんでしょう。
準備。リサーチ。根回し。スキルアップ。メンタル・タフネス。そして事前の試行錯誤。
助走のスピードとは、タイミングを逸することなく、思い切って飛び込む勇気。
準備ばかりしすぎても、それは発酵して味噌になるだけ(笑)。
寝かしてないで、今すぐ、役立たせないと、腐ってしまいます。
風向きだって変わってしまう。天気もぐずついてしまうかもしれません。
追い風でも向かい風でも、鳥は上手に羽ばたいて、空を自由に舞っています。
今日は風がちょっと……と、呑気なことを言っていたら、天敵に食べられてしまうかもしれませんし、餌にもありつけません。
追い風の時は追い風なりに。
向かい風の時は向かい風なりに。
様々な飛び方を覚えて生き残るためにも、早く風を起こして飛び立つことなんだろうなと思います。