小麦粉を食べない「グルテンフリー」のアメリカ人が増えている中、日本はパン屋が増えている

Gluten free グルテンフリー

アメリカで盛り上がる「グルテンフリー」ムーブメント

アメリカの「グルテンフリー」ムーブメントは、加速度を増して盛り上がっているように思います。

自然食品スーパーのチェーン「ホールフーズ」のグルテンフリーコーナーは、どんどん大きくなり、選択も豊富になってきました。普通のスーパーでも今や専門コーナーがあったりしますから、消費者の購入パターンも顕著に変わってきているのでしょう。

グルテンとは、小麦タンパクのことで、 これが腸にとってとても良くないもので、セリアック病とか呼ばれるものを誘発するのだ、と、途端に皆が嫌うようになっているわけですが、西洋ワールドでは、ずーっと昔から小麦粉をこねてパンを焼いて食べていたのではなかったのでしたっけ? なぜ今になって突然、悪者にされてしまうのかしら、と、やや唐突過ぎて感覚としてついていけないものがあってひっかかります。

アレルギーを引き起こす原因となっているから、より神経質に扱われているようではありますが。

ローカーブ(低炭水化物)や低糖質ダイエットに代わって、すっかり市民権を得たグルテンフリー

一時期、低炭水化物ダイエットというのが流行りました。パンやご飯、パスタなど、炭水化物を食べないと痩せるよ、というもので、その代わり、高タンパク質の食事をしてメタボリズムを上げたりというものでしたが、今のグルテンフリーのムーブメントは、それとは基本的に違うもの。

グルテンは小麦やライ麦、大麦に入っているものなので、穀物は良いのです。ご飯はOK。しかも玄米は「全粒」なので、最も良い。

ということで、写真のように、オーガニックで、玄米で作ったパスタをよく見かけるようになりました。こちらはトレーダージョーズのもので、ひじょうに安価で買えるし、とくにペンネやファシリの方は、シコシコして小麦粉のパスタと食感も一緒なので、抵抗なく美味しくいただけます。スパゲティは、ややべちょっとしちゃうのが残念ですが、茹でる際に気を使えば、ぎりぎり食べられなくもない感じ。

グルテンフリーと低炭水化物ダイエットがこんがらがって、ダイエットのつもりでグルテンフリー食品を食べている層も多いとは思います。でも僕らは良く知っていますが、ご飯も太りやすい食事ですよね。眠くもなるし。パスタとどう違うのでしょう。とくに潰して練って加工したものなど、同じじゃないのかなと思ってしまったり。身体の中で、ちゃんと区別されているのでしょうか。

マクロビオティックでは、小麦グルテンを焼いて作った麸を、上質のタンパク質として食べたりしますが、ある健康法では「抜く」のに、ある食事法では「取り出して食べる」という、大いなる矛盾があって、とまどいます。

日本ではあちこちでパン食ブーム。ベイカリーもますます増加中?

そんなムーブメントの中で暮らしている人が日本に行くと、お店の様相の違いにビックリします。コンビニには菓子パンがズラッと並び、近所の大型スーパーのパンコーナーも、パン屋さんよりも広いくらい。その横には、専門のベーカリーがあって、バターの香りが辺りに充満して胃を刺激します。夢遊病者のように吸い込まれてしまいそう(笑)。

前よりもはるかに皆さん、パンを食べている印象でしょうか。しかも、安いですよね。安いからもっと食べるのか。食べる人が増えて大量生産するから安くできるのか。それとも安い小麦粉や、その他諸々の「マジック」を使ってるからなのか…。

白くふわふわで、香り豊かで、魔法のように美味しい日本のパン。端から端までトレイに入れて食べてしまいたいほど、見た目も美味しそう。

こんな記事を見かけました。

⇒ 最近増えてきた100円均一のパン屋がスゴイ!

本格こだわり派の日本のベーカリーのように本物の純なバターを使っているとまだ良いのですが、大手メーカーさんとか、やはり今でもマーガリンなのだと思われます。トランス脂肪酸の危険性について問題視されて、アメリカで規制され始めて久しいですが、日本で規制しているという話は聞きません。

小麦グルテン、添加物、トランス脂肪酸。

アメリカが禁止したり、規制が強まって皆が避けるようになったものが日本では増加中なのを見たりすると、やや複雑な気持ちになります。ちょっといると慣れて、100円のみたらし団子とか、母親が買ってきたものをバクバク寝る前に食べるようになってしまったりするのですけれど(苦笑)。

今日の話は、とくに落ちも教訓も戒めも示唆も意見の表明もありません。ただ、そうなってるよという事実が不思議な感じがしたのでシェアです。

(2014年11月の記事を、再掲載しています。)

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