ライフコーチのセッションを続けていると、妙なパターンがあることに気づきます。
セッションが始まって2~3回までは、皆さんものすごく変わります。
時には刺激が強すぎて、オタオタされてしまうこともあるようなんですが、人それぞれの対応を見ながら微調整。
自分でもビックリされるほど、別人のようにキラキラと輝き始めます。
しかし、そんな刺激も、いつしか日常になります。
一緒にプランを立てて、コツコツと前に進みながらも、周りの景色がすぐに変わらないと、目標を見失っていく。
そして、また元に戻ってホワっとしてしまうのです。
「ホメオスタシス(恒常作用)」という言葉を聞いたことがある方も多いと思います。
環境が変わっても、人間の体温は変わらない。
常に自分を一定に保とうという機能がすべての動物に備わっていて、変化に対応して、居心地の良い状態にすーっと戻っていくといくわけです。
とんでもない環境にあっても、人間はなかなかそこから出ていけないものです。
慣れ親しんだ環境を変えるのは、そのくらいたいへんなこと。
ましてや、特別、生きることに支障もなかったのであれば、戻るのはごく簡単ですね。
「平和ボケしてました~」
そんな風に表現して、ハッと気づいて再びギアを変えて行こうとしているクライアントさんもいます。
あれ、なんか最近シャキッとしてないなあ、と指摘をすると、「ガツンときました!」と気づいて再び視線を上げてくれる方もいます。
せっかくライフコーチをつけて人生の軌道を自らの手で変えていこうと決心したのだから、そう簡単に戻ってもらってはこちらも申し訳ない。
だから皆さんに問い続けます。
「がむしゃらになっていますか?」と。
がむしゃらとは、夢中になる、ということです。
取り憑かれたように、このことしか考えられない。
そんな風になるまで思いを高めて、集中すること。
本当にがむしゃらなときは、周りのことなど気になりません。
本当にがむしゃらなときは、ヒーヒー言いながらも、実は楽しくて仕方ありません。
本当にがむしゃらなときは、天からアイデアが降り注ぎ、エネルギーは内から湧き出てきます。
本当にがむしゃらなときは、人との出会いにも恵まれ、自然と道が開けていくものです。
もし、がむしゃらになっていないのならば、そもそも、夢や目標そのものが、実は実現しなくてもよい程度のものなのかもしれません。
だからこそ、ぜひ、この問いに真剣に向き合っていただきたいのです。
1.目標はしっかり見えていますか?
2.それは本当に成し遂げたい目標ですか?
3.達成のために何をすればいいか見えていますか?
ここがしっかりできていないと、ぶれていきます。
そして、無数に現れ続ける障害ファクターに阻まれて、元の状態に戻っていきます。
皆、今の生活と折り合いをつけながら、なんだかんだ、幸せに暮らしています。
だからこそ、それを変えたい、もっと何かを成し遂げたい、そう考えるならば「覚悟」が必要です。
「がむしゃらになる覚悟」です。
それは辛いことでは絶対にありません。
夢や理想に向かう階段を一歩ずつ上って近づいていくのだから、ワクワクする楽しいことのはずですね。
すべてにおいて、この「ワクワク感」を大事にしていきましょう。