未来構築の基本となるビジネススキル。自分で評価できるチェックリスト

ライフコーチのセッションを受ける方の大半は、経済的な成功も視野に入れながら、自分らしい人生のビジョン構築をしたいと願って依頼をしてこられます。

もちろん、お金がすべてではなく、どちらかと言うと、その部分を心配しないでいい状態を作っておいて、本来のミッションに集中したり、生活をゆったりと楽しむことができたらと願っている、というのが近いかと思います。

結局は、必ず仕事や起業の話、お金にまつわる話になっていくので、セッション前に記入をお願いする「ライフコーチ・セッション事前問診票」 には、ご自分で、自身のビジネススキルについて採点していただくコーナーを設けています。こちらが今、使っている最新バージョンです。

( )の中には、1~5までの点数を入れて提出いただきます。1は最低。5は最高。さて、皆さんはそれぞれに自分なら何点つけますか?

  1. セールス/Sales     (   )
  2. マーケティング/Marketing    (   )
  3. 経理/Accounting     (   )
  4. 管理業務/Administration     (   )
  5. リーダーシップ/Leadership     (   )
  6. 人材教育/Training    (   )
  7. マネージメント/Management     (   )
  8. ITを利用したオフィス管理/IT (office administration)    (   )
  9. ITを利用したコミュニケーション/IT (communication)    (   )
  10. 財務・投資/Finance     (   )
  11. 戦略・プランニング/Strategy/Planning    (   )

(注:英語がついているのは、以前、日本人の奥様と、アメリカ人の旦那様のカップルのセッションがあって、あわてて付け加えたという理由です・笑。)

仕事が得意か不得意か、と言われても、それはあまりにも大きな質問で答えようがないと思うんですね。より細分化してうかがうことで、自分でも気づいてなかった得意なことや、まったく未知の分野に気づけるのではないかと思います。重なる部分も大いにありつつも、ビジネスの大まかな機能的なところを抜き出して、リストにしてみた次第です。

8と9でITに結びつけたものをあえて入れているのは、今のオフィス環境で、これなしでは実際に使える人とは言えないのに、実際には苦手とする人が多いから。体系立てて調べたり、プロから学んだりして、スタンダードを知る人が少ない分野でもあります。日々刻々と変わる「常識」についていくのは、なかなかたいへんですからね。

組織の中で幹部に近ければ近いほど、きっと人材教育やマネージメント、リーダーシップの部分が高い点数がついていくはずです。逆に経験がなければ、自信の持ちようもなく点数は低くなる。

「起業したい」と言っている方が、いずれも点数が低かったり、大きな偏りがあったりすると、ちょっと心配になってきます。グループで働くなら、不得意な部分はカバーし合うこともできるけれど、マイクロビジネスで自営業に近い状態の時は、実は、全部の項目を自分でやらないといけないんですよね。

それほど高いレベルでなくてもいいから、オールラウンドプレイヤーであることが、ビジネスを回していくための必須条件だったりするわけです。

MBAは実際のビジネスに役に立たないという人もいるのですが、僕の場合は、降って湧いたようなきっかけで挑戦することになったとはいえ、きちんとビジネスの基礎を学ぶことができて、後のキャリアライフでひじょうに助かりました。

MBAは必ずしも専門教育ではなく、マネージメントの立場になるために知っておくべきビジネスの基礎を全部おさらいして、高いレベルのオールラウンドプレイヤーを育てることが目的である、とオリエンテーションで言われました。

確かに、人事、IT管理、経済、経理、財務、法律、マーケティング、国際ビジネス経営、定量分析(Quantitative Management)など、プログラムの骨格となる基礎科目のカテゴリは多岐に渡っていました。

「マネージャーとして会議に出た時に、他の部門のマネージャーが話す言葉が分からなければ議論もできない。だから、全体を俯瞰できるように、すべての基礎を学ぶんだ」と言われたことは、確かにその通りだ、と思って、心に刻まれています。

29年間オフィスで働き、最後の14−5年は、経営の中核の位置で組織を動かす立場にいたので、学んだことはすべて活用する機会がありましたし、スモールビジネスの現場で、それぞれにアップデート/アップグレードしていくこともできたのはラッキーでした。

もちろん、苦手な部分は人とタッグを組んで補完することも可能です。得意なスタッフを入れて、やってもらうのも当然のこと。だから、チェックリストの点数に凸凹があっても構わないし、悲観して「自分は起業できないかも」と思う必要もありません。

こんなこと、すべて知らなくても経営している人はいっぱいいます。

だから、これもまた、セッションをしやすくするための「現在地」の相互確認であると、そんな風に受け止めていただいています。