最強アウトレットが最高につまらなかった理由

アウトレットは、なんだか空振りでした。

簡単に行けて、施設もブランドのラインナップも素晴らしいし、駐車場もほどよく空いてて、確かに、買い物はしやすい。

だけど、何かが変だ…。

めぼしい店に片っ端から入るものの、そそられない。

なんだろう、と考えていたのですが、きっと「自分が買い物をしたい環境ではないからだ」だということに行きあたりました。

アウトレットって、昔は売れ残りをさばく場所としてスタートしたのかもしれませんが、それがまんまとうまくいって、今となっては、単なる普通のお店化してますよね。

これは、とあるブランドのアウトレットで働く人から聞いたので、たぶん他も似たり寄ったりだと思うのですが店にあるのは、アウトレット専用に安く作った「似て非なるもの」。

コーチ、っていう名前がついていれば、それで構わない。

私にも憧れのブランドが手に入る!っていう消費者心理を満たすための、ハリボテの夢実現工場。

みたいなもの、だったりしますよね。

平日ということもあって空いていて、店員さんがやる気なくて(笑)、そのカラクリがあまりにも透けて見えすぎて、興ざめしちゃったってところなんでしょうね、きっと。

いつも混んでるハワイのワイケレ・プレミアム・アウトレット行くと、それなりに大人買いしちゃいますからね(笑)。

雰囲気って、大事だな。

でも、冷静になれば、私も外に出かけないので、服はいっぱい必要じゃないんですよね。

だったらば、どうせ買うなら、正規の店で、一番キラキラ輝いている最高に旬のものを買いたい。

まるで畑から収穫したばかりの、まだ土の香りが残る瑞々しい有機野菜を買うかのように、今、この瞬間、世に出たばかりの新しい色、新しい形に身を包んで、最も旬な自分を感じたい。

なんてことを望んでしまうわけですね。

でないと、買い物の醍醐味があんまりない気がして。

過去に、そんな買い物したときの高揚ったらなかったなあ~と思い出すのです。

大好きなブランドだと、たとえアウトレット店だろうと、確かに他の店よりは気分が上がるのですが、それでも、正規店と同じだけの輝きはありません。

ダンボールから出して、そのままハンガーにかけたでしょ、と思われる皺の目立つジャケットは、いくら50%オフと言われても、その価値すら感じないほど、残念に萎れていました。

ああ、もうこういうところで買い物できない体質になったのかもなあ、と、

歳取ることの弊害か?と少しだけ寂しくも感じるわけですが、でもそれはきっと悪いことじゃない。

成熟して、目も肥えて、自分の当たり前が変わってきただけなんだろうと思うのです。

どうせなら、上質な場で、上質なサービスを受けながら、上質なエクスペリエンスをしたい。

それでこそ、その服に身を包んだ時に、上質な芳香が自分から仄かに漂っていくものなのではないか。

なんて思ったりしながらも、ユニクロの機能性と破壊的な値付けには、いつもやられっぱなしですが(笑)、今回も、ダウンやフリースだと、ついつい比較している自分がいるのも、否めませんでした(苦笑)。

本格的な冬が始まったら、もっともっと冬服ショッピングも気分が高まっていくのでしょう。

今度は、好きなブランドたちの正規店が集まるモールに行くことにします。

お金の価値。時間の価値。エクスペリエンスの価値。人生の価値。

いろんなことにつながっているなと思って、興味深かったです。

これと一緒だな、きっと。

1万円は高い?安い?
200円高いワインが買えない病にかかったら